投資会社のバーンスタイン(Bernstein)は2月6日に発表した調査レポートの中で、Yuga Labs(ユガラボ)によるミニゲームをきっかけに非代替性トークン(NFT)への関心が高まっており、イーサリアム(ETH)で最近、非常に健全なオンチェーン活動が見られていると述べた。
レポートによると、イーサリアム・ブロックチェーンの1日あたりの手数料は、年初は約200万ドル(約2億6400万円)だったが、現在は倍以上の400万ドル(約5億2800万円)から600万ドル(約7億9300万円)になっている。ETHの価格は年初から約35%上昇している。
バーンスタインは、ETHのインフレは2週間以上にわたってマイナスを維持しており、より多くのオンチェーン活動と需要を伴うさらなるデフレが予想されると指摘している。
アナリストのゴータム・チュガニ(Gautam Chhugani)氏とマヌス・アグラワル(Manus Agrawal)氏は、 「ビットコイン(BTC)とETHは比較的クリーンな状態を維持しており、徐々に確信に基づくスポットポジションが形成されると考えている」 と書いている。
レポートによると、イーサリアムにとって次の大きなきっかけとなるのは、3月中旬に予定されている「シャンハイ」アップグレードだ。このアップグレードではステーキングされたETHの引き出しが可能になる。
ステークされたETHの70%はリド・ファイナンス(Lido Finance)などの流動性プールや暗号資産(仮想通貨)取引所が主導してステークされているので、そうではないETHの市場への供給をめぐる懸念があるため、このイベントには慎重な見方もあるという。
残りのETHはビーコンチェーン(Beacon Chain)に預けられており、短期的な保有者である可能性は低い。そのため、レポートでは「懸念が後退するにつれて、スポット市場でのホールドに対する確信が高まるだろう」としている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:Bernstein: Ethereum Activity Has Picked Up, With Shanghai Upgrade the Next Big Catalyst