グラフ、時価総額10億ドルを回復──ChatGPT人気が後押しか

インデックスプロトコルのThe Graph(グラフ、GRT)はCoinMarketCapのデータによると、2月5日に時価総額10億ドル(約1300億円)を再び超えた。上昇は2022年、特に第4四半期における同エコシステムの大きな成長を反映している。

グラフは2022年後半に急落した後、今年に入ってから上昇し、現在は過去7日間で55%上昇、0.13ドル付近となっている。2021年後半、暗号資産市場が大きく下落する以前は、時価総額が50億ドルを超えていた。

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(CoinMarketCap)

グラフは、オンチェーンデータを収集し、アプリ開発者などに提供する。現在、イーサリアム(Ethereum)、ニアプロトコル(Near)、アービトラム(Arbitrium)、オプティミズム(Optimism)、ポリゴン(Polygon)、アバランチ(Avalanche)、ファントム(Fantom)など、26のブロックチェーンデータのインデックス化をサポートしている。

データ企業のメッサーリによると、2022年第4四半期、The Graphはデータ利用者からの収益がGRT建てで前四半期比66%増となった(ドル換算で前四半期比5%、前年同期比265%上昇に相当する)。今後も収益の増加が予想されるという。

また、一部のアナリストは、ChatGPTの人気によって上昇しているAI(人工知能)トークンとの関連性をあげている。

CoinMarketCapの「最も価値あるAIとビッグデータに関する暗号資産プロジェクトとトークン」ランキングでは、現在、The Graphが時価総額トップのプラットフォームになっている。

GenTwoの暗号資産アナリスト、パブロ・ジョダル(Pablo Jodar)は「ChatGPT効果による、AI関連株式の上昇にリンクしていると考えている」と述べた。

The Graphは2022年1月、タイガー・グローバル・マネジメント(Tiger Global Management )が主導した資金調達ラウンドで5000万ドル(約65億円)を調達した。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinMarketCap
|原文:Indexing Protocol The Graph’s GRT Token Soars Back Past $1B Market Cap