「インフレ緩和プロセス」が始まったものの、FRB(米連邦準備制度理事会)が物価上昇との戦いに勝利宣言を行う準備が整うまでにはかなりの時間がかかると、パウエルFRB議長は2月7日にワシントンで行われた対談で語った。
3日に発表された予想をはるかに上回る1月の雇用統計(就業者が51万7000人増)が、0.25%の金利引き上げというFRBの決定に影響を与えたかどうかを問われたパウエル議長は、ニュースの影響はなかったと述べた。
先週、FOMC(米連邦公開市場委員会)後の記者会見で、パウエル議長が「インフレ緩和プロセスが始まった」と述べた際、株式市場とビットコイン(BTC)の双方が上昇したことは注目に値する。パウエル議長は7日も同じフレーズを使ったが、まだ始まったばかりであり、さらなる利上げが必要になると強調した。
パウエル議長のコメントをハト派的(緩和的)と捉えることは難しいが、3日の雇用統計を考えると、市場はタカ派的な発言を予想していたかもしれない。
ビットコインはイベント開始後に約300ドル上昇して、当記事執筆時点では2万3300ドル付近。株式市場もポジティブに反応し、ナスダックは1.5%、S&P500は1.1%上昇した。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk TV
|原文:Bitcoin Rises to $23.3K as Jerome Powell Repeats ‘Disinflationary Process’ Comment