韓国の仮想通貨取引所、コインワン(Coinone)は上場基準を発表し、同取引所で取引されるための詳細な要件を打ち出した。
2019年8月8日(現地時間)付の今回の発表の数日前、コインワンはセキュリティー認証のためにブロックチェーンセキュリティー企業、サーティック(CertiK)との契約に署名したことを発表している。韓国では仮想通貨取引所に対する監視が厳格化されつつある。
コインワンのウェブサイト上の発表によると、上場するためには9つの基準を満たす必要がある。
それらの基準には、中長期的戦略と明確なビジョンを伴った「堅実なビジネスモデル」を持っていることが含まれる。また、確かなコイン流通計画や透明性のあるガバナンス構造も必要とされる。コインワンはさらに、マーケティング計画や投資家とのコミュニケーションも評価の対象とし、発表では、オンラインとオフライン双方における交流が重要だという点が強調されている。
コインワンは、市場規模の可能性も評価し、プロジェクトの成長が限定的なものなのか、将来的に抑制される可能性があるのかもチェックする。トークンは利用可能で、供給と予想される消費のバランスが取れたものである必要があり、強力な首脳陣も求められる。上場後も、同社はコインがどれだけロードマップに従ったか、ベンチマークがどれだけ達成されたか、などを評価する。
コインワンが提示した、上場取り消しの理由となり得る項目には、市場操作や透明性の欠如、無秩序な取引や犯罪行為が含まれる。さらに、同社はブロックチェーンの不具合や商品開発の不備など、技術的な欠陥についてもプロジェクトに責任を課し、継続性の欠如、特に経営陣の構成に関しても目を光らせていく。
コインワンは上場を取り消す前にまず警告を発し、改善が見られなかった場合に、取り消しを実行する。
2014年創業で、メッセージングアプリ大手、カカオ(Kakao)に初期から支援を受けていたコインワンは、韓国において3大仮想通貨取引所の1つ。仮想通貨情報サイト、コインマーケットキャップ(CoinMarketCap)のデータによると、報告された取引量では世界第70位だ。直近24時間の取引量は、約9000万ドル(約95億5450万円)で、その大半はビットコイン(BTC)だった。
コインワンはサーティックだけでなく、ソウルに拠点を置く仮想通貨情報開示プラットフォーム、Xangleとも提携している。コインワンは、機密データの管理に関する国際規格、情報セキュリティマネジメントシステム(ISMS)認証を取得した韓国で数少ない取引所の1つだ。
翻訳:山口晶子
編集:町田優太
写真:Image via Shutterstock
原文:South Korea’s Third-Largest Crypto Exchange Publishes Official Listing Criteria