多数の暗号資産企業を顧客として抱えるシグネチャー銀行(Signature Bank)が3月12日にニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)によって事業停止となった。
ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)のエイドリアン・ハリス(Adrianne Harris)氏は米連邦預金保険公社(FDIC)が管財人となったと声明で述べた。8日にはシルバーゲート銀行が任意清算、10日にはシリコンバレー銀行が経営破綻し、1週間足らずで3行が破綻したことになる。
ハリス氏は、今回の措置は「預金者を保護するため」と述べた。
「シグネチャー銀行はニューヨーク州認可の商業銀行で、FDICの保険に加入しており、2022年12月31日現在、総資産は約1103億6000万ドル、総預金は約885億9000万ドル。NYDFSは、最近の出来事を踏まえてすべての規制対象事業者と緊密に連絡を取り、市場動向を監視し、他の州および連邦規制当局と緊密に連携して、消費者を保護し、規制対象事業者の健全性を確保し、グローバル金融システムの安定性を維持する」(NYDFSの声明)
米財務省、米連邦準備制度理事会(FRB)、FDICも共同声明を発表。
「シグネチャー銀行のすべての預金者は保護される。シリコンバレー銀行の破綻処理と同様、納税者が損失を被ることはない」と共同声明には記されている。
シグネチャー銀行は数カ月前に暗号資産業界との取り引きを減らすと発表していた。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
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|原文:Crypto-Friendly Signature Bank Shut Down by State Regulators