同氏は複数の捜査対象になっており、2022年、ステーブルコインのテラUSD(UST)とその400億ドル規模のエコシステムが崩壊し、暗号資産市場に衝撃を与えた後、インターポールの手配リストにも掲載された──今週のトップニュースをダイジェストで振り返ります。
「質への逃避」でビットコインが人気──ステーブルコインからも高ボラティリティのコインからも資金が移動
ビットコイン(BTC)は、金融システムの不安定さ、連邦準備制度理事会(FRB)がタカ派でなくなることを可能にするインフレ率の低下、そしてステーブルコインを襲った規制のオーバーハングから利益を得ていると、暗号資産(仮想通貨)サービス企業のMatrixportは3月16日に報告書で述べている。
ソニー、NFTに関する特許申請──ゲームやゲーム機での利用を可能に
16日公開された特許によると、同社の主力製品であるPlayStationなどを使って、相互運用可能なWeb3ゲームをプレイできるようになるという。つまり、VRヘッドセット、タブレット、コンピューター、スマートフォンなどのデバイス間でNFTを転送できるようになる。
ポリゴン、セールスフォースと提携──NFTロイヤルティプログラムを推進
レイヤー2スケーリングソリューションのポリゴン(Polygon)は、SaaS大手のセールスフォース(Salesforce)と提携、NFTベースのロイヤルティプログラムの構築を目指す。
「セールスフォースは、トークンベースのロイヤルティプログラムを構築を目指す顧客のために、ポリゴン導入をサポートする」ポリゴンラボ(Polygon Labs)のライアン・ワイアット(Ryan Wyatt)社長は3月16日、ツイートした。
元ベルギー財務相の欧州議員、暗号資産禁止を呼びかける──銀行業界の混乱を受けて
欧州議会議員で元ベルギー財務大臣のヨハン・ヴァン・オーバーヴェルト(Johan Van Overtveldt)氏は、3月17日のツイートで、銀行セクターの混乱を受けて、暗号資産(仮想通貨)の禁止を呼びかけた。
暗号資産市場、米銀行業界の混乱で中長期的な見通しが上向きに:コインベース
コインベース(Coinbase)は3月17日のレポートで、アメリカの銀行業界における最近の混乱を受けて、暗号資産(仮想通貨)市場の中長期的な見通しが「上向きに強化された」と述べた。
「暗号資産は、技術的な理由もあり、ある程度の回復力を示した」が、より多くの人々が「伝統的な金融システムに内在する障害点に対する代替手段を持つという基本的な価値提案を評価するようになった」と、機関投資家向けリサーチの責任者であるデビッド・ドゥオン(David Duong)氏は述べている。
ビットコインとイーサリアムのボラティリティ指標、約2年ぶりに異例の状態に
暗号資産(仮想通貨)オプション・トレーダーは約2年ぶりに、最大の暗号資産であるビットコイン(BTC)が第2位でイーサリアム・ブロックチェーンのネイティブ・トークンであるイーサリアム(ETH)よりもボラティリティが大きくなるのを目の当たりにしている。
イーサリアムとその関連コインは一般的にビットコインよりもボラティリティが高い傾向にあるため、これは異例であり、マクロ経済問題の影響を受けた市場を反映している。
暗号資産ファンド、6週連続の純流出
ビットコイン(BTC)価格が上昇しているにもかかわらず、暗号資産(仮想通貨)ファンドは先週、6週連続で純流出となった。コインシェアーズ(CoinShares)が20日発表したレポートによると、3月17日までの1週間の純流出額は9500万ドル。
ビットコイン上昇、アメリカ人の“安全資産への投資”が牽引:レポート
暗号資産サービスプロバイダーのMatrixportの分析によると、アメリカ人投資家が安全資産としてのビットコイン投資を牽引しているという。ビットコインは過去10日で40%以上上昇し、9カ月ぶりの高値となる2万8000ドルを超えた。
SEC、コインベースに警告──証券法違反の疑い
米暗号資産(仮想通貨)取引大手のコインベース(Coinbase)は3月22日、未登録証券を上場した可能性に関して、まもなく執行措置を受けるかもしれないと述べた。米証券取引委員会(SEC)が、同社の取引所とステーキングサービスの運営について証券法違反の可能性があると申し立てたという。
SEC、トロン創設者サン氏を提訴──未登録証券の販売や市場操作の疑い
米証券取引委員会(SEC)は3月22日、未登録証券の販売と配布(エアドロップ)、詐欺、市場操作の疑いでトロン創設者のジャスティン・サン(Justin Sun)氏を提訴した。
サン氏、トロン財団、ビットトレント財団、レインベリー(旧ビットトレント)を、トロン(TRX)とビットトレント(BTT)の販売で提訴するとブレスリリースで述べた。SECはTRXとBTTは未登録の証券にあたるとしている。
ドイツ取引所傘下のクリプト・ファイナンス、機関投資家に暗号資産ETPなどの発行手段を提供
ドイツ取引所(Deutsche Börse)の支援を受けたスイスに拠点を置くクリプト・ファイナンス(Crypto Finance AG)は、金融サービスプロバイダーのApexグループと提携し、機関投資家向けの暗号資産(仮想通貨)投資商品を提供する。
ビットコインとイーサリアムは割安に:オンチェーン指標
ビットコイン(BTC)は最近の価格上昇にもかかわらず、あるオンチェーン指標を見ると、2023年は相対的な価値が「割安」になっている。
ビットコインのNVT(Network Value to Transaction)は、価格が年初から68%上昇したにもかかわらず、60%低下している。NVTは、資産の時価総額とネットワーク転送量の比率を算出したものだ。
マジックエデン、ビットコインNFTマーケットプレイス開設
ビットコインNFTが人気を集めているなか、NFTマーケットプレイスのマジックエデン(Magic Eden)は、ビットコインNFTマーケットプレイスを開設した。
bitFlyer、シバイヌ(SHIB)の取り扱い開始を発表
暗号資産取引所のbitFlyerは3月22日、「シバイヌ(SHIB)」の取り扱いを開始する予定であると発表した。
アービトラムのトランザクション、トークンのエアドロップを前に過去最高に
オプティミスティック(Optimistic)ロールアップ技術を使用してより高速で安価な取引を提供するイーサリアムレイヤー2のスケーリングシステムであるアービトラム(Arbitrum)のアクティビティは、3月24日に予定されているネイティブトークンARBのエアドロップを前にペースを上げてきている。
次世代ブロックチェーンの進化は始まったばかり: バンク・オブ・アメリカ
ニア(Near)プロトコルは、カルダノ(Cardano)、ソラナ(Solana)、ポルカドット(Polkadot)と並ぶ新世代のブロックチェーンの一つで、「拡張性、分散性とセキュリティのトレードオフ」を改善するために斬新なアプローチを用いていると、バンク・オブ・アメリカは3月23日に発表した調査報告書で述べている。
テラ共同創業者、モンテネグロで逮捕
テラフォームラボ(Terraform Labs)の共同創業者ド・クォン(Do Kwon)氏がモンテネグロで逮捕されたと、同国のフィリップ・アジッチ(Filip Adzic)内務大臣がツイートした。
同氏は複数の捜査対象になっており、2022年、ステーブルコインのテラUSD(UST)とその400億ドル規模のエコシステムが崩壊し、暗号資産市場に衝撃を与えた後、インターポールの手配リストにも掲載された。
BLOCKSMITH&Co.がWeb3への入り口となるクイズアプリの開発を発表
BLOCKSMITH&Co.は3月23日、Web3への入り口となるクイズゲームアプリ「クイズでためる『QAQA(カカ)』」を企画開発中と発表した。同社はゲーム事業で知られるKLabのWeb3関連事業を管轄する子会社。
CoinBestがIEO事業に参入 第一弾としてDART’s社と契約締結
暗号資産取引所のCoinBestは3月24日、IEO事業に参入し、第一弾としてDART’sが発行する「DARトークン(Digital Asset Right Token)」のIEO実施に向けた契約を締結したと発表した。
Oasys、SBI VCトレードとの提携を発表 SBI Web3ウォレットに対応
ゲーム特化型ブロックチェーンOasysは3月24日、暗号資産取引所を運営するSBI VCトレードとパートナーシップを締結したと発表した。Oasysは「Blockchain for Games」をコンセプトとするゲームに特化したブロックチェーンプロジェクト。
マトリックス法によるテクニカル分析(2023/3/24)
前回指摘した360万円を上抜け新たなトレンド発生中。足元では小さな三角持ち合いを形成しているが、セオリー的には上抜け、395万円辺りが次の目途か。総合評点は4.0と前回と変わらず。
|文・編集:coindesk JAPAN編集部
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