トークン化ゴールドの時価総額、10億ドルを突破

トークン化ゴールドの時価総額が4月4日、CoinGeckoのデータによると10億ドル(約1320億円、1ドル132円換算)を超えた。原資産であるゴールドの価格は史上最高値に近づいている。

トークン化ゴールドは、価格がゴールドに連動したステーブルコインの一種。ブロックチェーン上のトークンは、発行者が管理するゴールド現物の所有権を表している。ETP(上場投資信託)の管理手数料やゴールド地金を保管する負担なしに、ゴールドへの投資が可能になる。

代表的なゴールドトークンは、ニューヨークを拠点とするフィンテック企業Paxos Trust Companyが発行するパックスゴールド(Pax Gold:PAXG)と、ステーブルコインのテザー(USDT)を手がけるテザー(Tether)社が発行するテザーゴールド(Tether Gold:XAUT)。

当記事執筆時点、CoinGeckoによるとパックスゴールドとテザーゴールドの時価総額はそれぞれ5億1800万ドル、4億9900万ドル。

ゴールド価格は、銀行破綻や政府による救済の可能性といった投資家の懸念を背景に3月から上昇している。4月4日には、1オンスあたり2021ドルまで上昇、2020年8月に記録した史上最高値にあと3%まで迫っている。

ビットコイン(BTC)はしばしばデジタルゴールドと呼ばれ、ゴールドの急騰に伴って2万ドルから2万9000ドル付近まで上昇した。

暗号資産市場調査企業Kaikoの3日のレポートによると、ビットコインとゴールドの相関関係は先週、数年ぶりの高水準となり、ゴールドと株式の相関関係を上回った。

|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Unsplash
|原文:Tokenized Gold Surpasses $1B in Market Cap as Physical Asset Nears All-Time Price High