本稿ではビットコイン相場をパターン分析・移動平均線(9MA・25MA)・一目均衡表・ボリンジャーバンド・MACD・RSIの代表的な6種類のテクニカル分析で5段階(5→1:強→弱)で評価し、その平均で相場の強弱を評価する。
テクニカル分析において定点観測と客観性が重要と考える。代表的な分析手法を複数組み合わせることで、恣意性を排除し、精度を高める狙い。
※本記事は「楽天ウォレット」のテクニカルレポートを転載したものです。
サマリー
総合評点は3.5。パターン分析は半値戻しをクリア、年初来高値トライが見えて来る強い形となったが、その割に他の指標が付いてきていない。仮に年初来高値である410万円台を抜けたとしても、上値が重いことを示唆しているのかもしれない。
パターン分析
260万円台から410万円台に上昇、フィボナッチの38.2%押しの360万円台で下げ止まり、半値戻しとなる385万円近辺を上抜け。「半値戻しは全値戻し」というように、短期的には前回高値をトライする展開となりそうだ。長期的に見ると400万円から500万円のゾーンは2021年に滞空時間が長かった水準で、塩漬けになっていたロングポジションの「やれやれ売り」をこなすのに少し時間がかかるかもしれない。
評点:5
移動平均線
4月24日にデッドクロスが発生するも反発、どうやらダマしに終わった可能性が高い。9MAが上向きに転じつつあるが、ゴールデンクロス間近とまでは言い難い。
評点:3
一目均衡表
転換線が基準線を下回り1か月以上続いた3役好転の買いサインが消滅。雲の上を維持しており長期的な上昇トレンドは継続しているが、基準線が横ばいで短期的には方向感が薄らいだ。
評点:3
ボリンジャーバンド
バンドの拡大が一服、やや縮小気味にも見える。バンド内で方向感は出ていない。
評点:3
MACD
MACDが上向きに転じ、ゴールデンクロス間近か。
評点:4
RSI
ほぼ50付近でニュートラル。
評点:3
評点
松田康生
楽天ウォレットシニアアナリスト
東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。
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|編集:coindesk JAPAN
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