中国の検察当局は、NFT(非代替性トークン)コレクションが、国内で禁止されている「暗号資産(仮想通貨)の属性」を共有していると警告した。
中華人民共和国最高人民検察院は5月15日にNFTの取り扱いに関するガイドラインを発表し、「リスク調査と判断」の強化と「犯罪を正確に処罰する」ことを推奨している。
中国が2021年に国内の暗号資産取引を取り締まり、銀行による暗号資産関連サービスの提供を停止した後、国内の業界はすべて消滅した。NFTはその登場以降、「デジタルコレクション」として中国で人気を集め始めるまでは、リスクの高い暗号資産と同じ扱いを受けることはなかった。しかし、検察の新しいガイドラインはそうではないと警告している。
「高い人気を誇る反面、財務リスク、経営リスク、ネットワークセキュリティリスク、特に法的なリスクを引き起こす可能性が非常に高い。検察は細心の注意を払っている」とガイドラインは述べている。
NFTは、仮想または現実の物品に固有のデジタル識別子を付け、所有権の証明をブロックチェーン上に記録することができるものだ。中国の検察当局は、特に複製や配布が可能なデジタルアートの場合、所有者は所有権を本当に「楽しむ」ことができないと主張している。
「財産権の観点から見ると、消費者は民法上の意味で購入したNFTというデジタル資産の所有権を享受できず、他人がNFTによってマッピングされたデジタル資産にアクセス、コピー、または配布することを禁止することはできない」と報告書の著者の1人は述べている。「消費者が享受するのは、ブロックチェーンに記録されたNFTの所有権を他人が改ざんすることを禁止する排他的権利に過ぎない」。
中国は暗号資産に嫌悪感を抱いているが、その基盤となるブロックチェーン技術を活用して国家のデジタルインフラを構築しようとしている。
中国検察当局は 「ブロックチェーン技術の新たな応用として、NFTには一定の発展性がある」 としている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:China’s Top Prosecution Agency Says Although Not Banned NFTs Have Crypto-Like Attributes