ジャック・ドーシー氏率いる金融テクノロジー企業ブロック(Block)の一部門であるTBDは5月18日、同社が提唱する「Web5」プロジェクト用のオープンソースツールキットをマイアミで開催されたカンファレンス「Bitcoin 2023」で発表した。
ツールキットには、改ざんできない自己所有の識別子である「分散型識別子(DID)」、法的な証明を提供するデジタル証明書である「検証済み証明書(VC)」、「分散型ウェブノード(DWN)」などが含まれており、分散型インターネットアプリケーションを簡単に作成できるようになるという。
完全なWeb5プラットフォームは2023年後半に発表される予定だが、今回のツールキットを使えば、TBDの開発者プラットフォーム上で分散型アプリケーションの開発をスタートできる。
TBDがWeb5プラットフォームで発表する最初のアプリケーションは、アフリカおよびメキシコ向けの送金アプリで、ビットコイン(BTC)とステーブルコインを決済手段として使用する。
「送金はおそらく、ビットコインとステーブルコインの短期的なキラーアプリに最も近いものと考えている。国際送金市場は混乱状態にある」とブロックは述べた。
2022年6月に「Web5」を発表したブロックは、Web5プロジェクトについて「Webを、分散型アイデンティティ、パーソナル・データストレージ、検証可能なデータ交換機能で強化する技術群」と説明している。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Frederick Munawa
|原文:Jack Dorsey-backed TBD Launches New Web5 Toolkit to Decentralize the Internet