ソラナ基盤のmove-to-earn(歩いて稼ぐ)ゲーム「STEPN」は、アプリの普及を目指し、法定通貨でのアプリ内課金を可能にするため、決済サービス「Apple Pay」を提携することになった。
今回の統合により、ユーザーはApple Payでゲームプレイに必要なNFT(非代替性トークン)スニーカーを購入することができるようになる。Apple Payが法定通貨による支払い方法になることで、ユーザーはゲーム内資産を購入するために暗号資産(仮想通貨)ウォレットを接続する必要がなくなり、新規プレイヤーによるSTEPNのエコシステム参加の障壁が取り除かれたことになる。
STEPNの最高執行責任者(COO)、シティ・マンガニ(Shiti Manghani)氏は米CoinDeskに対し、iOSユーザーに馴染みのあるApple Payのような支払い方法を組み込むことで、次の1億人のユーザーをWeb3に引き込むことができるだろうと述べた。 さらに、STEPNはApple Payとの統合を実現した最初のブロックチェーンゲームアプリだと付け加えている。
「このような統合をAppleから承認されることは、非常に名誉なことであり、特権でもある。このような大きなプラットフォームは、より大きなオーディエンスに我々を露出させてくれるだろう」とマンガニ氏は述べている。「我々の試みは常に、アプリとWeb3の両方を多様化するものだった。それはWeb3コミュニティ内に限定されない視聴者にもたらすメリットを明らかにすることだ」。
データプラットフォームのDune Analyticsによると、STEPNは2022年5月に月間アクティブユーザー70万人超まで一気にスケールアップしたものの、その後は約2万3000人まで減少している。STEPNを運営するFind Satoshi Labs(FSL)の共同創業者であるジェリー・ホワン(Jerry Huang)氏はプレスリリースで、Web2とWeb3のハイブリッド技術を使用することは、エコシステムに多くのユーザーを取り込むのに役立つ手段だと述べている。
「このApple Payとの統合により、我々はユーザーの体験をよりシームレスにし、収入を得たいすべての人のための参入障壁を取り除き、Web3空間が主流になるために必要な成熟度に達することは間違いないだろう」とホワン氏は述べている。
FSLは2022年11月、ユーザーがアプリケーション内でネイティブにゲーム内資産を購入できるように、ネイティブNFTマーケットプレイスMOOARをロールアウトした。同年7月、STEPNは「暗号資産の冬」の到来を前に、第2四半期に1億2300万ドル(約170億円)の利益を上げたことを報告している。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Stepn
|原文:Web3 Move-to-Earn App STEPN Integrates Apple Pay for In-Game Purchases