デジタル資産のカストディ、トークン化、トレーディングを提供するスイスのデジタル資産インフラ企業Taurusは、セキュリティトークン(デジタル証券)をはじめ、広く現実資産(RWA)のトークン化が金融機関や大企業の間で注目を集めるなか、イーサリアムブロックチェーンのスケーリングネットワークであるポリゴン(Polygon)への対応を完了したと発表した。
ポリゴンでのステーキングとDeFi(分散型金融)が可能になったと同社は6月2日に述べた。同社は2月にクレディ・スイスとドイツ銀行が主導するラウンドで6500万ドル(約91兆円、1ドル140円換算)を調達している。
トークン化(Tokenization)は、メインストリームの金融機関をブロックチェーン業界に惹きつけると考えられている。JPモルガンが手がけるデジタル資産プラットフォームのオニキス(Onyx)の責任者、タイロン・ロビン(Tyrone Lobban)氏は4月、トークン化は伝統的金融にとっての「キラーアプリ」と呼んだ。
昨年11月、JPモルガンはポリゴン上でトークン化された円およびシンガポールドルを使った取引を実行。今年4月にはバンク・オブ・アメリカがトークン化ゴールド市場は10億ドルを超えたとするレポートを発表している。
「ほとんどの大手金融機関がこの分野に参入し、トークン化された証券をマネジメントする機能を構築している。彼らは皆、ブロックチェーンに限定されない、トークンに限定されないインフラを望んでいる」とTaurusはメールで述べた。
レイヤー2ブロックチェーンのポリゴンは、イーサリアムブロックチェーンよりも高速かつ低コストで取引を処理できるよう設計されている。ポリゴンはまた、取引コストの削減とスピードアップを続けながら、イーサリアムを超えて「ブロックチェーンのインターネット」となり、イーサリアムと互換性を持つあらゆるネットワークを接続することを目指している。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:TaurusのWebサイト(キャプチャ)
|原文:Credit Suisse, Deutsche Bank-Backed Taurus Deploys on Polygon Blockchain