2019年10月2・3日のブロックチェーンカンファレンス「b.tokyo 2019」では、複数の登壇者による議論や討論のセッションだけでなく、識者による講演・キーノートスピーチも行われる。
ブロックチェーンの自動車産業への応用についてはモビリティ・オープン・ブロックチェーン・イニシアチブ(MOBI)CEOのクリス・バリンジャー氏がスピーチ。マルチステークホルダーの必要性については2019年6月のG20にも参加した松尾真一郎・ジョージタウン大学研究教授が登壇する。またシンガポール政府の政策については、同国の金融管理局フィンテック最高責任者のソプネンドゥ・モハンティ氏が話す予定だ。
いずれのキーノートでも、ブロックチェーンがもたらす影響や形づくる未来を見通すためにおさえておきたい論点が提示されるはずだ。
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モビリティ2.0──ブロックチェーンが変える自動車産業のランドスケープ 10/2 10:15〜
電気自動車の登場、AIやIoTなどの技術革新によって自動運転の試みが進む自動車産業において、ブロックチェーンのテクノロジーはどのような影響をもたらすのだろうか。
産業の未来、ビジョンを語るのは「MOBI」を率いるクリス・バリンジャー氏だ。MOBIは、ホンダ、BMW、フォード、GMなどの自動車メーカー大手や、学術機関・政府機関・公共機関などで構成される、モビリティ・輸送・物流を改善するためのブロックチェーンおよび分散台帳技術の研究を行うコンソーシアム。
バリンジャー氏はトヨタファイナンシャルサービスを経てトヨタ・リサーチ・インスティテュート(TRI)に入社し、CFO兼ブロックチェーン・サービス担当ディレクターを務めた。過去にはバンク・オブ・アメリカで財務のSVP、レーガン大統領政権下で大統領経済諮問委員会でスタッフエコノミストにも就いている。
フィンテック4.0──バリュー・プロポジションを再考する 10/2 12:40〜
アジアを代表する金融先進国・シンガポールは仮想通貨取引をはじめ、トークン発行による「ICO」や証券型トークンの発による「STO」などの資金調達手段に関する法整備を積極的に進めている。
同局で開発戦略、公共インフラストラクチャーなど技術革新に関する規制政策の策定を担当するソプネンドゥ・モハンティ氏は、フィンテック領域の思想的なリーダーとして国際的に認められている。モハンティ氏が、金融や仮想通貨に対して、シンガポール政府が考えていることについてキーノートスピーチを行った後、モデレーターとしてピーター B. フランケン氏を迎えて議論する。
なぜマルチステークホルダーの議論が必要なのか:G20の議論を振り返る 10/3 9:30〜
2019年6月に福岡で開催されたG20(財務大臣・中央銀行総裁会議)でもテーマとして挙げられたのが「マルチステークホルダーのガバナンス」だ。各国の代表が、暗号資産やブロックチェーンの分散台帳技術が既存の金融システムをリプレイスする可能性を認識したことは、大きな出来事だったと言えよう。G20で金融当局や開発者が参加するディスカッションに、アカデミアの代表として参加したのが松尾真一郎・ジョージタウン大学研究教授だ。
暗号と情報セキュリティの研究者である松尾氏は、ジョージタウン大学では、コンピュータサイエンスの研究教授としてブロックチェーンの研究センターBlockchain Technology and Ecosystem Design(B-TED)を率いる。セキュリティとブロックチェーンの国際的な研究連携を主導し、ブロックチェーンに関わる数多くの国際会議のプログラム委員を務める。G20での議論についてはCoinDeskへの寄稿記事に詳しい。
イノベーションを起こすための緩和策
自動車産業への応用や、マルチステークホルダーの重要性、シンガポール政府の取り組みなど、キーノートスピーチのテーマは、ブロックチェーンを軸にしながらも多岐にわたっている。
MOBIの代表であるクリス・バリンジャー氏やシンガポール金融管理局のソプネンドゥ・モハンティ氏はもとより、松尾真一郎氏も米国の大学の教授であり、直接話を聴ける機会はそうないはずだ。ブロックチェーンの技術課題や産業応用について関心があるビジネスパーソンにとって、これらのキーノートは貴重な機会となるだろう。
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※学生専用のチケット、ご用意しました!
【日時】2019年10月2日(水)・3日(木) 9:30〜18:45 (予定)
【場所】ホテル雅叙園東京
【URL】https://navenue.jp/btokyo2019/
【参加対象】ベンチャー企業/スタートアップ関係者、VC/CVC関係者、金融/IT/メディア/自動車/エンターテイメント/ゲーム/教育/アート/不動産/エネルギー企業関係者、経営企画/研究開発部門担当者、自治体産業推進担当者、一般投資家など
【メディアパートナー】CoinDesk Japan、WIRED Japan、日本経済新聞
【コミュニティパートナー】一般社団法人ブロックチェーン推進協会(BCCC)、一般社団法人日本ブロックチェーン協会(JBA)、一般社団法人日本仮想通貨ビジネス協会(JCBA)、一般社団法人日本セキュリティトークン協会(JSTA)、ブロックチェーンハブ、CryptoBowl、FINOLAB、HashHub、Neutrino
【動員数】3000人(見込み・2日間合計)
【参加申込】上記WEBサイトからチケットを購入
文・編集:CoinDesk Japan
写真:N.Avenue