ビットコイン(BTC)は米東部時間14日、一時2万5000ドルを割った(日本時間15日9時時点では、2万5100ドル付近)。主要アルトコインも午後遅くに下落した。
ビットコインは14日午後に3月中旬以来の安値となった後、当記事執筆時点では24時間で3.2%下落。バイナンスとコインベースに対する米証券取引委員会(SEC)の提訴、FRBの金融政策などマクロ経済の不確実性から、過去5日間のほとんどを2万6000ドル以下で推移していた。
BitBull Capitalのジョー・ディパスクァーレ(Joe DiPasquale)CEOは「FRBは金利を据え置いた。これはマクロ経済状況を考えると、市場が予想していたことだ。(暗号資産価格の)最初の動きは、FRBが金利引き上げの一時停止が長続きしない可能性が高いことを示したため、下落方向に向かっている」とCoinDeskに述べた。
さらに「市場の見通しから、ビットコインが2万5000ドルを維持する限り、横ばい推移が続くだろう」と続けた。
イーサリアム(ETH)は24時間で5.1%下落し、1650ドル付近。3カ月ぶりの低水準となっている。SECの提訴の中で言及された他の主なアルトコインでは、カルダノ(ADA)が5%以上下落、ソラナ(SOL)とポリゴン(MATIC)は3%以上下落した。暗号市場全体のパフォーマンスを示すCoinDesk Market Indexは横ばい。
CoinDeskのビットコインとイーサリアムのトレンド・インジケータは、投資家の動揺を反映して、数日前から下降トレンドを維持している。
チャートには強気パターンも
だが、チャートまだ強気パターンを示している。ヴァルキリー・インベストメンツ(Valkyrie Investments)によると、ビットコインの日足チャートには「スローバック(throwback)」と呼ばれるパターンが見られ、3万7000ドルに向けて強気の動きが再び始まる可能性があるという。
一方、FRBによる利上げ停止は一時的なものという長期的な懸念を受けて、株式指数は低迷。ナスダックとS&P500はごくわずかに上昇したが、ダウ平均は0.7%下落した。
しかし、オラクル情報を手がけるXYO Networkの共同創業者のマーカス・レヴィン(Markus Levin)氏は「グローバルマクロ環境は大きく変化」しており、「利上げの一時停止はこの変化をまだ最も明確に示している。インフレは急速に低下。世界の中央銀行は、経済を刺激するために流動性を注入している。そして今、注目は経済成長と、我々が実際に広範で深い景気後退を経験するかどうかだ」と述べた。
さらにレヴィン氏は、ビットコインなどの暗号資産は「すでに底を打った可能性が高い」と付け加えた。
「ビットコインと他の暗号資産は、ボラティリティが妨げることがあっても、今後数カ月、横ばい状態が続くと予想される」「だが来年、ビットコインが半減期を迎えると、我々はレースに乗り出すことになると考えている」(レヴィン氏)
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:ビットコインの価格推移(CoinDesk)
|原文:Bitcoin Sinks Below 25K, Altcoins Tumble, as Investors Shrug Off Fed Rate Hike Pause