- ビットコイン価格は100日移動平均線を下回り、市場の停滞と急落が再び起こる可能性が高まっている。
- 日足チャート(相対力指数およびオーサムオシレーター)では、少なくともここ数日は、弱気相場の売り圧力が弱まる兆候は見受けられない。
- 今週、強気筋の見通しが破れることになれば、再び、9300ドル(約99万円)をめぐる動きとなるだろう。
ビットコイン(BTC)は、週末に小幅な値上がりを見せ、深刻な弱気トレンドへの変化の瀬戸際から脱した後、100日移動平均線を下回って停滞している。
これは、ビットコインの相場が9300ドルから9900ドルの間でもみ合いとなっていることを示している。
以前、強い上昇トレンドのときには支持線となっていた100日移動平均線(100MA)は、8月28日(現地時間)にビットコインが100MAを下回ったことから、今は抵抗線と見なされている。
ビットコインが抵抗線を下回る状況が長引けば長引くほど、再び、大規模な価格急落が起こる可能性は高くなる。
日足チャート
日足チャートでは、ビットコインは移動平均の長期線を下回っており、中期的にトレンドが強気相場から弱気相場へと変化する兆候が見てとれる。
日足のオーサムオシレーター(AO)は、下段の棒グラフが0(ゼロ)を下回った赤のままであることから、まだダウントレンドからの反転の兆候は見られない。つまり、強い売り圧力が続いている。
また注目すべきは、相対力指数(RSI)のデイリーチャートはニュートラルゾーンの50を下回ったままで、現在42.52となっており、反転の兆候も、高値を目指す意欲も極めて薄い。
月足チャート
9月30日の月末までに、緩やかな価格上昇、あるいは1万800ドルを超える価格上昇があれば、強気の見方が強まる可能性もある。
その見方は、買い手がこの動きを正当化するに足るほどの取引ボリュームを作り出すことができれば支持されるだろう。8月は価格を9300ドル以下に抑えようとする売り手の試みにより市場に疲労感が現れていた。
また、月足チャートには過去62日間の最低価格が示されており、長期トレンドについてトレーダーの間で不確実性が高まっている。月次の損切による安値での取り引きは通常、大きな反発を引き起こす。
今週、最終的に堤防が決壊し、強気筋が破れることになれば、再び、9300ドル(約99万円)をめぐる動きとなるだろう。
※筆者は記事の執筆時にいかなる仮想通貨も保有していない。
翻訳:石田麻衣子
編集:増田隆幸
写真:Shutterstock(図:Trading View)
原文:Bitcoin Averts Bearish Trend Change But Stalls Beneath Key Price Average