リスク資産の上昇は続いているが、暗号資産(仮想通貨)は年初から52%上昇した後、5月初めからナスダック指数を24%アンダーパフォームしていると、バンク・オブ・アメリカ(Bank of America)が6月16日の調査報告書で述べている。
「アメリカ証券取引委員会(SEC)の強制措置が規制の不確実性をもたらし、トークンの価格を圧迫しているため、暗号資産のセンチメントは依然として良くない」とアナリストのアルケシュ・シャー(Alkesh Shah)氏とアンドリュー・モス(Andrew Moss)氏は述べ、「暗号資産取引プラットフォームはより広いエコシステムの一部にすぎない」と付け加えている。
規制当局は6月初め、連邦証券法違反の疑いでバイナンスUSの運営会社であるバイナンス(Binance)と、創業者のCZことチャンポン・ジャオ(Changpeng Zhao)氏を提訴すると発表した。また、その翌日には、ライバルの取引所であるコインベース(Coinbase)を同様の容疑で提訴している。
バンク・オブ・アメリカは、規制上の逆風やビットコイン上場投資信託(ETF)の承認、違法行為などに過度に焦点を当てていることが 「分散型台帳やブロックチェーン技術のインフラの急速な発展と統合に影を落としている」と述べている。
特に、伝統的な金融資産のトークン化を可能にする「プライベートな許可制の分散型台帳とブロックチェーンサブネット」だと報告書は付け加えている。
同行は、ブロックチェーンインフラとトークン化が「今後5年から10年の間に、金融および非金融のインフラと市場を変革する」と予想していると述べている。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Crypto Market Regulatory Uncertainty Overshadows Blockchain Development: Bank of America