シンガポールのQCPキャピタル(QCP Capital)と日本のSBIアルファ・トレーディングは22日、清算機関を介さずに規制されたプラットフォームで暗号資産(仮想通貨)オプションの店頭(OTC)取引を執行したと発表した。
リリースによると、いわゆる「非清算取引」は、QCPキャピタルとSBIアルファ・トレーディングの間で直接交渉が行われ、担保としてビットコイン(BTC)を使用し、アメリカとイギリスの認可電子市場を運営するClear Marketsで執行された。
ロンドンのZodia Custodyが担保のカストディを担当し、リスクマネジメントには、R3が開発したCorda Networkを部分的に使用した。
取引では、カストディアンに保管された資産がカストディアンの資産から分離されていることを保証するために、マルチ・カストディアンの担保ネットワークを使用。これにより、カストディアンが破綻しても担保は安全なまま保護される。
また、取引相手が倒産した場合に担保を損失から守りつつ、ブロックチェーンを通じた定期的な支払いによって担保をリアルタイムで増強できる機能も導入した。
このユニークなリスク管理手法は、国際スワップ・デリバティブ協会(ISDA)が法定通貨スワップにおける非清算デリバティブに求める要件と一致している。
「伝統的な金融市場の慣行に由来するこのカウンターパーティ信用エクスポージャー管理手法は、FTXや他の破綻した暗号資産企業のカウンターパーティが負う重大なリスクを排除する」とプレスリリースは記している。
|翻訳:coindesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:Pixabay
|原文:QCP Capital, SBI Alpha Execute First Uncleared Crypto Options Trade on Regulated Platform Using Bitcoin as Collateral