ビットコイン(BTC)は28日、3万ドルを割ったことで、午後にはアルトコインも下落した。
CoinDesk Indicesのデータによると、ビットコインは一時2万9874ドルまで下落、24時間で1.8%下落した。その後、やや反発し、3万ドルを回復している(日本時間29日9時30分頃には、3万140ドル付近)。
だが下落はアルトコインの突然の下落を招き、多くは24時間で5~10%下落した。
オプティミズム(OP)は10%下落、カルダノ(ADA)、ポリゴン(MATIC)、アバランチ(AVAX)は6%、7.7%、8%下落し、トップ20の暗号資産の中で大きな下落となった。
イーサリアム(ETH)は、多くのアルトコインと比べると持ちこたえたが、ビットコインのパフォーマンスを下回り、3.2%下落した。
アルトコインの下落は、暗号資産市場におけるビットコインのドミナンスを上昇させた。TradingViewのデータによると、ビットコインのドミナンスは、2021年4月以来初めて52%を上回った。
世界最大の資産運用会社ブラックロック(BlackRock)や他の資産運用会社がビットコインETF(上場投資信託)を申請したことに象徴されるように、機関投資家の最近のビットコインへの投資意欲はきわめて強く、ビットコインは一時1年ぶりの高値まで上昇した。
一方、規制リスクはアルトコインのパフォーマンスを圧迫した。6月上旬、SEC(米証券取引委員会)はソラナ、ポリゴン、カルダノをはじめとする複数の暗号資産を「未登録証券」と名指しし、人気取引アプリのロビンフッド(RobinHood)などはそうした暗号資産の取引を停止した。
「アメリカでいくつかの新しいトークンに対する規制が強化されるなか、ビットコインは今年、先行している」とデジタル資産調査会社コインメトリクス(CoinMetrics)のアナリスト、カイル・ウォーターズ(Kyle Waters)氏はレポートに記した。
「ビットコインの年初からの85%のリターンは、他の主要デジタル資産のほとんどを上回っている」
CoinGlassのデータによると、価格下落は、ロングポジションを持つトレーダーに1億1500万ドル(約161億円、1ドル140円換算)の損失をもたらした。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Drops Below $30K as Altcoins Tumble; BTC Dominance Reaches 26-Month High