ビットコインは2024年の強気相場へ、だが12万ドルは現実的なのか

12日、アジアの取引時間がスタートするなか、ビットコイン(BTC)は3万ドルの大台を維持し、イーサリアム(ETH)は横ばいで推移している。Coinglassのデータによるとこの12時間で、ロング700万ドル、ショート673万ドルが清算され、ロングの清算がわずかにショートを上回った。

「マーケットはスタンバイ状態にあり、今年下半期の利上げの鈍化あるいは一時停止に続く、価格上昇のシグナルを待っている」とBybitのリード・ファイナンシャル・エンジニアのイーサー・チェン(Ether Chen)氏はCoinDeskに語った。

チェン氏によると、Bybitのチームは第4四半期に市場価格は回復する可能性があると見ているが、完全な強気相場は2024年までは実現しないだろうという。回復は、利上げの停止、ビットコイン半減期、規制強化の解決が条件となる。

デジタル資産プラットフォームYield Appのティム・フロスト(Tim Frost)CEOは、インフレの鈍化を指摘しながらも、連邦準備制度理事会(FRB)がまだ利上げを継続するとマーケットが考えていることは、いわば、どちらにも取れるメッセージであり、2024年末までにビットコインは12万ドルに達するというスタンダード・チャータード銀行のレポートを否定した。

「暗号資産にとって、こうしたことはすべて、現状レベルのレンジ取引が続くことを意味する。ビットコインは現在3万ドル付近を維持しているが、1万6540ドルで年初を迎えたときからほぼ100%上昇したことになる。弱気相場でこれほどのパフォーマンスを示す資産はほとんどなく、賢明なベテラントレーダーは今年、ビットコインでうまくいっている可能性が高い」

スタンダード・チャータード銀行の価格予測はさておき、フロストCEOも2024年は強気相場が到来すると考えている。

「長期的コンセンサスとして、暗号資産は今年の長く続く横ばい推移を経て、2024年に次の強気相場に入るだろう。扉の向こう側で巨大なイノベーションが普及への次の道を切り開いている」

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:ビットコインの24時間推移(CoinDesk)
|原文:First Mover Asia: Crypto Market Is on ‘Standby’ as Release of June Inflation Data Nears