ビットコイン(BTC)のハッシュレートは、2024年第2四半期に予想されている次の半減期を控え、マイニング事業者(マイナー)間の競争が激化しているなか、史上最高値を更新し続けていると、JPモルガン・チェースは13日のリサーチレポートに記した。
半減期はマイニング報酬を6.25BTCから3.125BTCに減少させ、「マイナーの収益減少をもたらし、同時にビットコインの発行コストを実質的に増加させる」という。
「ビットコイン半減期は、生産コストが歴史的に底値として機能してきたことを考えると、ビットコイン価格にプラスの影響をもたらすと考えられるが、マイナーにとっては問題となる」
JPモルガンは、電力コストの低いマイナーは生き残りやすく、電力コストが高いマイナーは、半減期後に苦戦する可能性があると述べた。
同行の試算によると、電力コストが1キロワット時(kWh)あたり1セント変動すると、ビットコインの生産コストは4300ドル変動する。半減後、電力コスト変動の影響は2倍の8600ドルになり、「高コストなマイナーの脆弱性は高まる」。
ハッシュレートの急上昇は、多くのマイニングマシンが導入され、マイナー間の競争が激化していることを意味するとレポートは述べている。
「ビットコイン価格が生産コストを上回る持続的な上昇を見せるか、マイニング報酬の減少を相殺できるような取引手数料の大幅な上昇がない限り」、ハッシュレートが半減期後も同じペースで上昇を続ける可能性は低いとレポートは付け加えている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Next Bitcoin Halving Event Could Be a Stress Test for Miners: JPMorgan