シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)の規制されたビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の先物は第2四半期に大口トレーダーの記録的な参入が見られた。
CMEは米CoinDeskへの電子メールで、大口建玉保有者、つまり少なくとも25のビットコイン先物契約を保有するエンティティの数は、第2四半期の平均で過去最高の107だったと述べた。 イーサリアムのいわゆる大口建玉保有者は第2四半期まで平均62だった。
同取引所は「投資家が市場のボラティリティの上昇をヘッジし、リスクとエクスポージャーを管理するために規制された場や商品を求めたため、ビットコイン先物に対する機関投資家の関心は四半期を通じて引き続き増加した」と述べ、大規模トレーダーの積極的な参加を説明した。
商品先物取引委員会(CFTC)は CME先物を規制している。 通常のビットコイン先物1契約は5BTCに相当するが、マイクロビットコイン先物は1BTCの10分の1だ。また、通常のイーサリアム先物は1契約50ETHだが、マイクロイーサリアム先物は1ETHの10分の1に相当する。
CMEの規制対象となっている差金決済取引は、暗号資産(仮想通貨)を所有することなくエクスポージャーを得ようとする金融機関にとって長い間好まれてきた。
主要な暗号資産が第1四半期の上昇幅を拡大したことにより、大口保有者の記録的な参加がもたらされた。 ビットコインは6月までの3カ月間で7%上昇し、今年上半期では84%上昇したことになった。 イーサリアムは上半期で61%上昇した。
CMEによると、ヘッジツールへの需要もあり、上半期にはBTCとETHの先物・オプションの出来高と建玉が過去最高値に達したという。
出来高とは、特定の日に取引された契約の数を指す。 建玉とは、任意の時点でのアクティブな契約の数を指す。 建玉の増加は、市場への新たな資金の流入を意味する。
ビットコイン先物の建玉は上半期の平均で1万4800枚を記録し、2022年と比べて15%増加した。一方、ビットコイン・オプションの建玉は平均9400枚と過去最高を記録し、2022年と比べて175%増という驚異的な伸びを見せた。
CMEは今月末、規制当局の承認を前提に、イーサリアムとビットコインの比率に連動する先物の上場を計画している。同取引所は最近、ビットコインとイーサリアムの週次の商品を上場することで、オプション商品群を拡大している。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:Bitcoin, Ether CME Futures Saw Record Participation From Large Traders in Q2