Amazonは27日、世界最大のクラウドプラットフォーム「アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)」に、開発者がブロックチェーンベースのWeb3ソフトウェアを簡単に構築できるように設計された新しいツールを追加したと発表した。
プレスリリースによると、ユーザーがプロビジョニングブロックチェーンインフラを使用してアプリケーションをより迅速に構築できるようにするフルマネージドサービスである「アマゾン・マネージド・ブロックチェーン(Amazon Managed Blockchain、ABM)」に、「Access」と「Query」と呼ばれるツールが追加された。
Web3への進出を進める
アマゾン・マネージド・ブロックチェーンは、Web3領域への進出を段階的に進めてきた。今年初め、AmazonはWeb3関連のスタッフを募集する新しい求人情報を掲載した。最近の報道では、年内にリリース予定のNFTマーケットプレイスに取り組んでいるとの情報も出ているが、まだ公式にその情報を認めていない。
「Access」と「Query」が追加
AMB Accessは、サーバー不要でスケーラブルなブロックチェーンへのアクセスを備えたノードの提供を拡大する。開発者は、標準のリモートプロシージャコール(外部の計算ソースに機能の実行を依頼する方法)を使用して、特殊なインフラを使用せずに、デジタル資産や複数のブロックチェーンにまたがる分散型アプリケーションとのやり取りを行うことができる。このサービスは、当初はビットコインネットワークで利用できる。
AMB Queryでは、開発者がAPI を通じて、ビットコインやイーサリアムをはじめとする複数のブロックチェーンにわたるデータにアクセスできるようになる。価格設定は従量課金制モデルとなる。
Amazonはユースケースの例として、カストディやウォレットに関連する暗号資産のアプリケーション、およびNFTを使用するWeb3の消費者エンゲージメントキャンペーンを挙げている。
AWSの金融サービステクノロジー担当バイスプレジデントであるサマン・マイケル・ファー(Saman Michael Far)氏は声明で、「AMB AccessとAMB Queryは、ブロックチェーンネットワークとそのデータへのスムーズなアクセスを提供するものであり、開発者はWeb3アプリケーションを簡単に作成できる」と述べた。
|翻訳:CoinDeskJAPAN
|編集:林理南
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|原文:Amazon Expands Web3 Reach With Cloud Tools That Help Blockchain Developers