ビットコイン、一時2万9200ドル割れ──イーサリアム、ソラナ、ポリゴンも下落

ビットコイン(BTC)は当記事執筆時点、2万9165ドル、24時間で0.7%下落。週末のほとんどは2万9300ドル以上で推移したが、ステーブルコイン取引所カーブ・ファイナンス(Curve Finance)がハッキングを受けたとツイートした後の数時間で一時、約2万9100ドルまで下落した(日本時間31日10時45分頃には2万9440ドル付近まで反発している)。ハッキングにより、1億ドル以上の暗号資産が危険にさらされている。

ビットコインはこの1週間、投資家がマクロ経済イベントを重視せず、上昇要因を求め続けるなか、概ね2万9000ドル〜2万9500ドルの間で推移した。だが暗号資産運用会社BitBull Capitalのジョー・ディパスクァールCEOは、市場の上方への「持続的なセンチメント・シフト」を指摘した。

「注目すべきは、FRB(米連邦準備制度理事会)の利上げも織り込み済みとなった今、ビットコインとイーサリアム(ETH)がともに価格レベルを維持しているという事実は強気派にさらなる自信を与えるはずだ」とディパスクァールCEOは述べた。

ハッキングを受けたカーブ・ファイナンスのガバナンストークンであるカーブ・ダオ・トークン(CRV)は30日に一時19%以上下落、24時間では15.7%下落して、0.63ドル付近となっている。

イーサリアムをはじめとする主要暗号資産の多くはCoinDesk Indicesによると、カーブ・ファイナンスのハッキング後に下落し、ビットコインと同様の値動きとなった。

イーサリアムは1857ドル付近、24時間で1.2%下落。この1週間、1840ドル〜1890ドルの狭いレンジで推移している。ソラナ(SOL)、ポリゴン(MATIC)は24時間でそれぞれ4.5%、4.2%下落した。人気のミームコインであるドージコイン(DOGE)は3.7%下落。暗号資産市場全体のパフォーマンスを表すCoinDesk Market Index(CMI)は0.9%下落した。

BitBullのディパスクァーレ氏は「一夜で市場が上昇する」ことは期待しておらず、2024年の半減期が次の大きな価格上昇のきっかけになると見ている。

「それまで、強気派は好機を見計らって買い集め、弱気派は用心深いリスク管理を行うとよいだろう」と同氏は述べた。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Dips Below $29.2K After Curve Exploit but Continues Its Range-Bound Ways; ETH, SOL, MATIC Sink