韓国の取引所Upbit、月間取引高で初の2位に──7月、コインベースとOKXを抜く

韓国の暗号資産(仮想通貨)取引所Upbitは、CCDataのレポートによると7月の取引高が初めてコインベース(Coinbase)とOKXを上回った。

コインベースとOKXは7月、取引高が減少し、コインベースは11.6%マイナスの286億ドル、OKXは5.8%マイナスの290億ドルだった。

Upbitの取引高は42.3%プラスの298億ドル、バイナンス(Binance)に次いで取引高第2位となった。それまでコインベースが第2位の座を占めていた。

Bithumb、CoinOneなど、他の韓国の取引所も7月に取引高が増加したとレポートは記している。

「韓国市場は、暗号資産セクターで名高い個人トレーダーに大きく牽引されたようだ。キムチプレミアムはその一例で、歴史的にデジタル資産に対する当地の旺盛な需要が盛り上げてきた人気の現象を表している」とCCDataのリサーチアナリスト、ジェイコブ・ジョセフ(Jacob Joseph)氏はCoinDeskに述べた。

キムチプレミアムは、韓国の取引所におけるビットコイン価格と、グローバル取引プラットフォームにおける価格差のこと。「取引高の流入は、他の地域での取引の低迷もあり、韓国の取引所の優位性を高めている」と同氏は続けた。

バイナンスの取引高は7月、2080億ドルでスポット市場で最大のプラットフォームであり続けているが、シェアは5カ月連続で減少した。バイナンスのシェアは現在40.4%、2022年8月以来の低水準となっている。

Upbitは7月、シェアも大きく上昇し、5.8%となった。フォビ・グローバル(Huobi Global)とクーコイン(Kucoin)も7月、シェアが上昇した。

バイナンスのシェア低下は、規制当局からの監視に直面していることが要因。米証券取引委員会(SEC)は6月、バイナンスとCEOのチャンポン・ジャオ氏を未登録証券を提供したなどの容疑で提訴した。また、バイナンスでは7月上旬に少なくとも3人の幹部が退社している。

「バイナンスへの規制措置の可能性に対する懸念は、取引に悪影響を及ぼしており、ユーザーは他の選択肢を好んでいるようだ」とジョセフ氏は述べた。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:増田隆幸
|画像:CCData
|原文:South Korean Exchange Upbit Surpasses Coinbase, OKX in July Trading Volume to Take No. 2 Spot for First Time