ロシア中央銀行は9日、来週13の銀行が参加してデジタルルーブルの実環境でのテストを開始し、試験運用を拡大すると発表した。
プーチン大統領は7月にデジタルルーブル法に署名したが、中央銀行デジタル通貨（CBDC）のための中央銀行の試験運用はそれまでも行われていた。ウクライナ侵攻を受けてアメリカと欧州から厳しい制裁を受けているロシアは、デジタルルーブルを金融規制を回避する手段とみなしている。
銀行と顧客が参加
ロシア中央銀行は今回の発表で、「本物のデジタルルーブルを使った試験運用の開始は、プロジェクトの最も重要な段階だ」と表明。「これにより、すでに産業環境にあるデジタルルーブルプラットフォームの動作をテストし、顧客の参加を得て必要な手順をすべて考案し、必要に応じてプロセスを調整し、カスタマーパスがユーザーにとって便利で理解しやすいものであることを確実にできるようになる」と述べた。
ロシア中央銀行のオルガ・スコロボガトワ（Olga Skorobogatova）第一副総裁は声明で、2025年からは国民や企業が「希望に応じて」CBDCを使用できるようにすべきだと述べた。
発表によると、テストには13の銀行とその限定された顧客が参加する。第1段階では、デジタルウォレット、国民間の送金、QRコードを使用した商品やサービスの購入、簡単な自動支払いに焦点が当てられ、ロシアの11都市にある30の小売店でデジタルルーブルでの支払いを行うことができるという。今年末までに、国民と企業の両方で試験参加者が拡大される予定。
｜翻訳・編集：林理南
｜画像：DimitroSevastopol/Pixabay
｜原文：Russia to Test Digital Ruble With Banks, Clients
