バイナンスにまもなく上場する「SEI」、時価総額が約5億ドルに達する可能性

大手暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)は、レイヤー1ブロックチェーンのセイ・ネットワーク(Sei Network)のネイティブトークン「SEI」を8月15日に上場する予定だ。現時点では、トレーダーはSEIが上場直後に26セントで取引されると見ており、分散型取引所(DEX)Aevoの上場前先物のデータがそれを示している。

Aevoの上場前先物市場は8月9日にSEIでデビューし、トレーダーは暗号資産の上場後の潜在的な価格を推測することができる。この商品は、いくつかの取引所で提供されているIOU先物に類似するものだ。

Aevoの共同設立者兼CEOのジュリアン・コー(Julian Koh)氏は米CoinDeskに「上場前先物は、ユーザーがロングもショートもできるため、価格推測の精度を向上させる」と語った。

バイナンスによると、上場されるSEIの流通量は18億、つまり総供給量である100億の18%になる。上場直後の価格が26セントであれば、この暗号資産の時価総額は4億8600万ドル(約693億円)となり、暗号資産トップ100にランクインすることになる。Coingeckoが追跡したデータによると、現時点ではSEIはどの暗号資産取引所でも取引できない。

この暗号資産がバイナンスに上場されると、上場前先物は価格を参照し始め、価格をスポット市場価値と一致させるためにトレーダーに資金調達率(ファンディングレート)を請求するようになる。

言い換えれば、上場前先物は取引所上場後、永久スワップとなる。資金調達率とは、強気のロングまたは弱気のショートのポジション・ホルダーによる定期的な支払いのことだ。ロングは永久スワップがスポット価格よりプレミアム付きで取引される場合、ショートに手数料を支払う。一方、ショートは、永久スワップがディスカウントで取引されているときに、弱気のベットを維持するためにロングに手数料を支払う。

Aevoは、実験的な商品であることを考慮し、これらの市場に厳格なポジション制限と建玉上限を設けている。先物は証拠金取引され、ドルペッグのステーブルコインのUSDCで決済される。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Nikhilesh De/CoinDesk
|原文:SEI Token Could Reach Nearly Half a Billion Market Cap on Binance Debut