- 知名度の低いCYBERが、ここ数週間で最も高いパフォーマンスの暗号資産となった。
- 証拠金取引で買いポジションを保有するたの資金調達率は年率2000%に達した。
- 価格が急騰しても全体的な弱気市場の中で売られやすいため、大きな損失を被るリスクがある。
価格は2倍、取引高は10倍以上
ビットコイン(BTC)に動きがあるかどうかにかかわらず、探せば知名度の低い暗号資産(仮想通貨)が急騰しているのを見つけることができる。例えば、「Web3ソーシャルネットワーク」であるサイバーコネクト(CyberConnect)のCYBERトークンだ。市場データ収集企業、コインゲッコー(CoinGecko)によると、CYBERの時価総額は1億1300万ドル(約163万8500円、1ドル145円換算)。直近1週間で価格が2倍以上に上昇し、暗号資産市場全体の値動きが乏しい中で最も値上がりした暗号資産の一つとなった。取引高も急増し、過去24時間に約2億2500万ドル(約326億2500万円)相当が取引された。8月28日月曜日の取引高3000万ドルからは10倍近くの増加となる。
資金調達率は年率2000%超
トレーダーはこの値動きで利益を出そうとしており、無期限先物市場のトレーダーが取引相手に支払う資金調達率は、バイビット(Bybit)とビットゲット(Bitget)で年率2190%、バイナンス(Binance)では1500%にまで上昇した。
資金調達率は、現物契約の価格と先物契約の価格の差によって決まる。先物のコストが現物よりも高い場合、買いポジションを持つトレーダーが売りポジションを持つトレーダーに手数料を支払う。CYBERの資金調達率がプラスであることは、投機家が強気で買いポジションを持つトレーダーが資金調達率を支払っていることを示している。
一時的流行になるリスク
しかしサーバーコネクトには、暗号資産でよくある一時的流行に終わるリスクがある。X(旧Twitter)のアカウントがトークン保有者限定のチャットグループを作成できるFriend.techなどの同様のプロジェクトはかなりの人気を集めたものの、わずか3週間で95%値下がりした。
サーバーコネクトを利用すると、開発者はブロックチェーン上でデジタルID、コンテンツ、友人関係に関連するアプリケーションを作成できる。また、ユーザーのコンテンツとソーシャルコネクションを記録するスマートコントラクトであるCyberGraphと、サイバーコネクトエコシステム内のユーザーアカウントの独自の名称を表すERC-721トークンであるCyberIDも提供する。
ほとんどの取引はバイナンス
データによると、ほとんどの取引はバイナンスで行われており、CYBER取引高全体の74%を占めている。これに韓国の取引所UpBitが続き、7000万ドル(約101億5000万円)相当が取引された。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Anjo Clacino/Unsplash, modified by CoinDesk
|原文:Traders Are Paying 2,000% to Buy CYBER as Social Network’s Tokens Soar