元Facebook従業員のアプトス(APT)、11月に流通量の8.5%以上のロック解除へ──デリバティブ市場は弱気

TokenUnlocksによると、Facebook(フェイスブック)の元従業員が立ち上げたレイヤー1プロトコル「アプトス(Aptos)」は、ネイティブトークンのAPTを11月に2000万APT 分アンロック(ロック解除)する予定だという。デリバティブ市場のデータからは、トレーダーがAPTに対して弱気になっていることが読み取れる。

流通供給量の8.5%以上に相当

近く行われるAPTのアンロックは、現在の市場価格5.15ドルで1億300万ドル(約149億3500万円、1ドル145円換算)の価値があり、流通供給量2億3502万APTの8.5%以上に相当する。

暗号資産は多くの場合、初期の投資家やプロジェクトチームのメンバーなどの大口保有者が一度に保有資産を手放すのを防ぐためにロックされている。大量の売却は市場価値を暴落させることになるからだ。

暗号資産分析会社The Tieによると、11月のAPTのアンロックにより、流動性が大きく解放されるという。

9月13日付のThe Tie週刊ニュースレターは、「投資家と主要な貢献者に対する大規模な暗号資産のアンロックが11月11日に予定されている。アンロックされる合計2000万APT(1億600万ドル相当)は、過去30日間の日次平均取引高の112%に相当する」と指摘。さらに、「こうしたアンロックは毎月行われ、毎月のステーキング報酬のアンロック(583万APTまたは日次平均取引高の32%、12月には615万APTに増加予定)と同時に行われる」と説明した。これに加えて、昨年以来、毎月462万APTがコミュニティや財団の目的でアンロックされているという。

アンロックで価格が下押しされる傾向

The Tieは今年これ以前にも、日次平均取引高の100%を超えるアンロックが価格を下押しする傾向があると指摘していた。

APTの永久先物市場の最新のポジションデータは、トレーダーがAPTに対して弱気になっていることを示している。

資金調達率は現在、2月以来の高いマイナス水準となっている。マイナスの資金調達率は、ショートポジションを保有するトレーダーがロングポジションを保有するトレーダーに資金調達率を支払っていることを意味する。

建玉は13日に533万APTに増加し、8月17日以来で最高。マイナスの資金調達率と建玉の増加は、レバレッジが弱気側に偏っていることを示している。

|翻訳・編集:林理南
|画像:TokenUnlocks
|原文:Crypto Traders Grow Bearish as Aptos Plans $103M APT Token Unlock in November