スタンフォード大学、FTXからの寄付金を返還:報道

スタンフォード大学は、破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所FTXの創業者サム・バンクマン-フリード(Sam Bankman-Fried)氏の両親が手配したとされる、数百万ドル相当と言われる「ギフト」を返還する予定だ。ブルームバーグが伝えた。

バンクマン-フリード氏の両親、ジョセフ・バンクマン(Joseph Bankman)氏とバーバラ・フリード(Barbara Fried)氏は、スタンフォード大学のロー・スクール教授。9月18日、FTXグループはスタンフォード大学への寄付金550万ドル(約8億円、1ドル145円換算)を含む数百万ドルの不正流用で2人を訴えた。

「我々は、FTX債務者側の弁護士とこれらのギフトの寄付金の返還に向けて協議しており、その全額を返還する予定だ」とスタンフォード大学の広報担当者は語ったという。

「スタンフォード大学は、主にパンデミック関連の予防と研究のためにFTX財団とFTX関連企業から寄付金を受け取った」

2人はすべての疑惑を「まったくの誤り」と否定している。2人の息子であり、破綻したFTXの元CEOであるバンクマン-フリード氏は、来月の裁判に向けて獄中で準備を進めている。

「これは、ジョセフとバーバラを脅迫し、子供の裁判が始まる数日前に裁判プロセスを妨害しようとする危険な試みだ」とFTXが2人を告訴した後、2人の弁護士はCoinDeskに語った。

CoinDeskは、スタンフォード大学、ジョセフ氏およびバーバラ氏の代理人にコメントを求めたが返答はない。

|翻訳:清水マキ
|編集:増田隆幸
|画像:FTXの前CEOサム・バンクマン-フリード氏(Shutterstock)
|原文:Stanford University Will Return ‘Gifts’ Donated by FTX: Report