テザー(Tether)が人民元と連動したステーブルコインをローンチし、ERC-20トークンとしてイーサリアムのブロックチェーン上で機能させることを明らかにした。
9月9日(現地時間)の発行者による短いブログ投稿では、この新たなトークンCNH₮がオフショアの人民元を担保にしていると発表された。
発表では「米ドル(USDT)やユーロ(EURT)といった従来通貨のデジタル利用を促進するテザーの可能性を、CNHがさらに広げます」と述べられている。
テザーによる人民元(CNY/RMB)に連動した新たなステーブルコイン発行の試みについて、コインデスクが最初に報じたのは8月下旬だった。
当時、テザーの関連会社である取引所、ビット・フィネックス(Bitfinex)の株主で、取引所を介さない店頭市場(OTC)トレーダーのチャオ・ドン(Zhao Dong)氏は、オフショア人民元と連動したステーブルコインは法定通貨の流通量を押し上げるだろうと述べている。
テザーは9月9日(現地時間)にCNH₮のスマートコントラクト・アドレスを開示したものの、新たなステーブルコインについて、それ以上の詳細は明かしていない。現状、どの取引所がトークンを発行するかは不明だが、ドン氏は8月に自身の会社であるレンレン・ビット(RenrenBit)がサポートを目していると語った。
また、テザーがステーブルコインの裏打ちとなる人民元を蓄えるかどうかも不明なままだが、ベルギーの銀行に資金を保管する予定だと、ドン氏は8月にコインデスクに語っていた。
コインデスクはテザーに追加コメントを求めており、回答があり次第、情報を更新する。
翻訳:石田麻衣子
編集:T. Minamoto
写真:Shutterstock
原文:Tether Launches Chinese Yuan-Pegged Stablecoin on the Ethereum Blockchain