SEC、フランクリンとハッシュデックスのETF申請を検討開始──ヴァンエクとARKは延期

米証券取引委員会(SEC)は現在、資産運用大手のフランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)とハッシュデックス(Hashdex)が提出した現物の暗号資産ETF(上場投資信託)申請を検討している。一方で、ヴァンエク(VanEck)とARKによるイーサリアムETF申請承認については決定が遅れることを発表した。

SECへの提出書類によると、フランクリン・テンプルトンは現物ビットコインETFを、ハッシュデックスは現物イーサリアムETFをそれぞれ申請した。

猶予期間は最大240日

SECがETFの承認または却下を行うまでには、申請が連邦官報に掲載された日から最大240日の猶予期間があり、申請済みのファンドについて決定が下されるのは2024年5月下旬の予定。追加のパブリック・フィードバックを求めることができるいくつかの中間期限が設けられ、それによって最終決定が遅れることになる。

SECはこれまで頻繁に決定を遅らせており、240日を丸々使おうとしている。ブラックロック(BlackRock)、ウィズダムツリー(WisdomTree)、インベスコ・ギャラクシー(Invesco Galaxy)、ワイズ・オリジン(Wise Origin)、ヴァンエク(VanEck)、ビットワイズ(Bitwise)、ヴァルキリー・デジタル・アセット(Valkyrie Digital Assets)などによる一連のETF申請に関する決定は当初10月中旬に予定されていた。

連邦政府閉鎖の可能性

連邦政府が閉鎖される可能性があるため、SECはアーク21シェアーズ(Ark 21Shares)とグローバルX(GlobalX)からの現物ビットコインETF申請の決定期限を延長した。

連邦控訴裁判所は8月下旬、SECが世界最大の上場ビットコインファンド、グレイスケール・ビットコイン・トラスト(GBTC)をETFに転換するというグレイスケール・インベストメンツ(Grayscale Investments)の申請を却下したことについて、同様のビットコイン商品をSECが承認していることと矛盾するとして、再考する必要があるとの判決を下していた。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Nikhilesh De/CoinDesk
|原文:SEC Begins Consideration of Franklin, Hashdex Crypto ETFs, Delays Decision on VanEck, ARK Ether ETFs