ビットコイン（BTC）は10月5日、イーサリアム（ETH）が数日間の下落から回復を見せ、エックス・アール・ピー（XRP）とアバランチ（AVAX）が急騰する中、2万7600ドル付近で安定を保った。
この時価総額最大の暗号資産（仮想通貨）は過去24時間で0.6％強上昇し、今週初めに2万8000ドルのサポートを失った後、2万7600ドルレベルで安定しているようだ。イーサリアムは0.5%下落、ソラナ（SOL）は1.4%下落、カルダノ（ADA）とバインナンスコイン（BNB）は横ばいで取引された。
XRPは決済サービス会社リップルの2つの動きを受けて、10月4日に5%上昇した。同社のアジア部門はシンガポールでのライセンスを獲得し、同地域のユーザーに決済サービスを提供することになった。一方、アメリカ法人は、証券取引委員会（SEC）との訴訟で勝利を収めた。
「リップル社がSECの法的措置を退けたのは素晴らしいことだ」とブロックチェーン保護会社CoinCoverのデビッド・ヤニシェフスキ（David Janczewski）CEOは述べた。「これは、明確で十分に定義された規制の緊急の必要性をさらに強調するものだ」。
「XRPの急騰は、規制の明確化が市場の信頼性を高める起爆剤となり、政策立案者が望む責任ある成長を生み出すことを示している」と彼は付け加えた。
リップル社はこれまで、リップル社の製品やXRP Ledgerネットワークの一部を動かすトークンであるXRPと距離を置いてきた。しかし、リップル社の裁判やライセンスに進展があれば、トレーダーはこの2つが関連していると考えるため、XRPの価格に影響を与えることは明らかだ。
AVAXはなぜ躍進したのか？
アバランチは、X（旧Twitter）の人気アカウントが同ブロックチェーン上に構築されたアプリケーションを宣伝したようで、需要が高まり、上昇した。
「Stars Arena」と呼ばれるこのアプリは、バイラルアプリの「Friend.Tech」に似ている。Friend.Techはイーサリアムのユーザーが特定の特典と引き換えにXアカウントの「株式」を購入できるものだ。DappRadarのデータによると、このプラットフォームは月曜日から60万件以上のトランザクションを記録した。
AVAXの価格は水曜日に6%も跳ね上がり、その後、後退したが、オンチェーンのデータでは今週に入ってからトランザクションが40%近く増加している。
一方、ウォレットプロバイダー、YouHodlerのマーケット責任者、ルスラン・リエンカア（Ruslan Lienkha）氏は、米CoinDeskへの電子メールで、開発者が規制の期待により準拠するための措置を講じた場合にのみ、暗号資産の価格が上昇する可能性があると述べた。
「暗号資産の世界のポジティブな内部要因は、より広範な採用、機関投資家の関心の高まり、透明性の高い規制を持つ地域の増加、より優れた技術などの資本流入につながるだろう」とリエンカア氏は述べた。
彼は、ビットコインスポット上場投資信託（ETF）も暗号資産市場全体の上昇を助ける可能性があり、現在の動向を考慮すると、価格は少なくとも4万ドルに達することが予想されるとの見解を示した。
「現在のところ、SECはスポットETFを却下する論拠が少ないため、BTCスポットETFの最初の承認は第4四半期か2024年の初めに行われると予想している」とリエンカア氏は述べた。「株価指数がの動きが平穏な場合、BTC価格は年末までに3万5000ドルから4万ドルのゾーンまで上昇するだろう」。
｜翻訳：CoinDesk JAPAN
｜編集：井上俊彦
｜画像：Shutterstock
｜原文：Bitcoin Holds Steady at $27.6K; Why Are XRP, AVAX Prices Pumping?
