「暗号資産の冬」は終わったようだ:モルガン・スタンレー

モルガン・スタンレー・ウェルス・マネジメント(Morgan Stanley Wealth Management)は、暗号資産(仮想通貨)の弱気相場が一巡したかどうかを検証するウェブサイトへの最近の投稿で、暗号資産の冬は終わったかもしれないと述べた。

「現在のデータに基づくと、暗号資産の冬は過ぎ去り、暗号資産の春が近づいている可能性が高いことを示している」と10月17日の投稿には書かれている。

同社の投資マネージャーは、過去の暗号資産の冬におけるビットコイン(BTC)の谷は、ピークから12カ月から14カ月後に発生したと指摘している。ビットコインは2021年11月に史上最高値の約6万8000ドルに達し、その1年後に底を打った。

「ビットコインの安値から価格が50%上昇することは、通常、底を打ったことを示す良い兆候だ」とストラテジストのデニー・ガリンド(Denny Galindo)氏は書いている。世界最大の暗号資産は、年初来で70%、昨年の安値からは77%上昇している。

投資マネージャーはビットコインのドローダウンの大きさも重要だと述べ、過去の価格の底は、それぞれの高値から約83%下落していたことを指摘した。BTCは2022年11月までに約77%下落し、約1万6000ドルになった。

ガリンド氏は、ビットコインの上昇のほとんどは半減の直後に訪れ、この「ブルラン期」は半減イベントから始まり、ビットコイン価格がその前のピークに達すると終了すると書いている。およそ4年ごとに、ビットコインのブロックのマイニングに成功した場合の報酬が半分に減らされ、これは半減イベントとして知られ、これによりBTCのインフレ圧力が軽減される。

「意図的に新しいビットコインの供給を制限することで、半減による供給不足はビットコインの価格に影響を与え、ブルランに拍車をかける可能性がある」とガリンド氏は述べ、「ビットコインの登場以来、そのようなブルランが3回あり、それぞれが半減後12カ月から18カ月続いた」と付け加えた。

|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
|原文:The Crypto Winter May Be Over: Morgan Stanley Wealth Management