5年間の暗号資産ファンド運用から学んだこと/100万人突破のメルコイン:中村奎太CEOインタビュー【週末に読みたい厳選10本】

3月のサービス開始時には「なぜこの時期に参入したのか」とかなり言われたが、ある意味、我々がこれまで培ってきたアセットや体制が整ったタイミングでスタートした。具体的には、メルペイの本人確認済みアカウント数がある程度の数字に達し、メルカリグループにおける不正対策の土台が構築できたことをそのまま活用してサービスをリリースした──今週公開したコラムや分析記事、インタビューなどから、週末に読みたい10本を厳選。

5年間の暗号資産ファンド運用から学んだこと

暗号資産(仮想通貨)ファンドを運用し始めて1800日あまり。アルカ(Arca)は、自社リキッド・ヘッジファンドで外部資本を5年間運用するという大きな節目を達成したところだ。

他の業界では5年という期間は長いとは思えないかもしれないが、暗号資産業界ではよく「暗号資産での1年は通常の5年に相当する」とジョークを言う。24時間365日休みなしで取引が行われることを考えれば間違ってはいない。この5年間、多くの同業者が現れては消え、暗号資産運用に関する生存バイアスを後に残していく様子を見てきた。…続きを読む

100万人突破のメルコイン、「大人なWeb3アプローチ」で狙う次のチャレンジとは:中村奎太CEOインタビュー

今年3月、メルカリアプリ内でビットコインが売買できるサービスを開始したメルコイン。10月16日には提供開始7カ月で口座開設者数が100万人を突破したと発表。JVCEA(日本暗号資産取引業協会)のデータによると、2023年2月〜8月の暗号資産取引口座の増加が101万口座なので、この期間の新規口座の拡大をほぼメルコイン1社が牽引したことになる。

メルコインの現状、暗号資産に参入した目的、メルカリ全体における位置づけと役割、将来像などをメルコイン代表取締役CEOの中村奎太氏に聞いた。…続きを読む

至高の目標なのか、ビットコイン現物ETFがもたらす波及効果

至高の目標なのか、ビットコイン現物ETFがもたらす波及効果

ビットコイン(BTC)現物ETF(上場投資信託)が年内に上場される可能性はほぼ確実となった。米証券取引委員会(SEC)は、数年にわたる法廷闘争の末、米控訴裁判所の決定に対して控訴しなかった。同裁判所は先日、SECが先物ベースのETFを承認する一方で、実質的に類似した現物ベースのプロダクトを否定するという偏った判断を下したと、SECを批判していた。…続きを読む

誤報で価格上昇──ビットコインETFになぜ大騒ぎするのか?

10月16日、資産運用会社ブラックロック(BlackRock)のビットコインETFがついに承認された(実際にはまだ承認されていない)という噂が流れただけで、価格は2000ドル(約30万円)も跳ね上がった(そして下落した)。ビットコイン現物ETFについては、明らかに何か積もり積もった需要のようなものか、あるいは少なくともETF関連のニュースで取引する機会を待っている傍観者のマネーが存在している。

Cointelegraph(コインテレグラフ)がETF承認を伝える記事をツイートし、人気のニュースアグリゲーターなどに取り上げられたが誤報だった。…続きを読む

分散型金融(DeFi)は「未来の金融」レースに敗れつつある

分散型金融(DeFi)は、現在進行中の暗号資産(仮想通貨)弱気市場の最大の敗者として急速に浮上している。

DeFiプロトコルにロックされた資本の総額は、トレーダーがより少ないリスクでより高い利回りを確保しようと流動性を引き下げたため、10月12日には2021年2月以来の最低レベルまで下落した。…続きを読む

インベストメント・アズ・ア・サービス:次なる強気相場に備える取引所

弱気相場は開発のための時期。長引く低迷を乗り切った企業は、次の強気相場がいつ来ようとも、それを活かせるようなポジションを築くことができる。こうした競争的な準備プロセスを通じて、前回のサイクルでは最先端であった機能が次のサイクルでは手持ちの投資資金となる。

暗号資産(仮想通貨)取引所にとって、暗号資産の売買を取り扱うだけではもはや十分ではない。特にDeFi(分散型金融)の台頭を考えると、取引所は単なる資産市場のままではいられない。取引所は金融全体へのポータルを構築することが求められている。…続きを読む

ウォレットは未来の金融を便利にしていく──EU、デジタルIDとウォレットの開発へ

ブロックチェーンテクノロジーやトークン化の進歩がニュースを飾ることは多いが、未来の金融(とビジネス)インフラにとって最も重要なピースとなるかもしれない、もっと平凡なコンセプトがある──デジタルウォレットだ。

デジタルウォレットの定義は幅広いが、ここでは、暗号技術を使って、トークン化された資産を保護・保管できるインターネット上のアドレスを指すブロックチェーンベースのソフトウェアの一部としよう。…続きを読む

ハマスは暗号資産で集めた資金を奇襲攻撃に使ったのか? 我々にはわからない

ハマスは暗号資産で集めた資金を奇襲攻撃に使ったのか? 我々にはわからない

ウォール・ストリート・ジャーナル紙は10月10日、ハマスや他のパレスチナの武装集団が活動資金を調達するために暗号資産(仮想通貨)を使用していると主張する記事を発表した。「Hamas Militants Behind Israel Attack Raised Millions in Crypto(イスラエル攻撃の背後にいるハマスは暗号資産で数百万ドルを調達していた)」というタイトルだ。

この記事は、ブロックチェーンフォレンジックグループの分析に基づき、2021年8月から今年6月までの間に、ハマスが暗号資産で4100万ドル(約61億円、1ドル150円換算)を調達し、法執行機関はその流れを封じ込めることに苦戦していると主張している。…続きを読む

サム・バンクマン-フリード氏はソシオパスなのか

サム・バンクマン-フリード(Sam Bankman-Fried)氏の刑事裁判が続くなか、暗号資産(仮想通貨)取引所FTXとヘッジファンドのアラメダ・リサーチ(Alameda Research)の創業者である同氏はソシオパス(社会病質者)と無遠慮に述べる人々の声が高まっている。暗号資産の元ゴールデンボーイ、通称SBFは、顧客から数十億ドル相当の資金を吸い上げ、多くの投資資金に当てたことに関連する複数の詐欺罪で起訴されている。…続きを読む

リップルのバイスプレジデントが語るCBDC成功の3つの柱

リップルのバイスプレジデントが語るCBDC成功の3つの柱

中央銀行デジタル通貨(CBDC)は近年、目覚ましい勢いで金融イノベーションの最前線に登場し、私たちの通貨に対する認識や通貨との関係を一変させる可能性を秘めている。

世界の多くの中央銀行にとって、CBDCをめぐる議論は「開発するかどうか」から「いつ導入し、広く普及させるか」にシフトしている。

政策とテクノロジーの相互依存関係や潜在的な市場への影響を考えると、CBDC開発は複雑な取り組みだ。慎重に設計されれば、CBDCは従来のお金の形態と比較して、レジリエンス、高い安全性、アクセスを向上させる一方で、低コストを実現できる。…続きを読む

|編集:CoinDesk JAPAN編集部