法定通貨の価値が下落する時代において、エルサルバドルは他の国々にとっての希望の光だとスタジナー氏は信じている。世界中の投資家は、将来、デフォルトの可能性がある欧米諸国の資産を保有することに伴うカウンターパーティリスクを考慮し始めている──今週公開したコラムや分析記事、インタビューなどから、週末に読みたい10本を厳選。
エルサルバドルを新しい通貨システムの聖地と捉える欧米ビットコイナーたち──法定通貨のグレートリセットに備える
8月にエルサルバドルに到着して以来、私はほとんどの時間をエルサルバドルの人々と、ビットコインでの体験、そして、ビットコインが時間とともにどのように普及していくかに対する彼らの見解を聞くことに費やしてきた。
しかし、ビットコインが今後10年でこの中米の国を変革する可能性を最も感じているのは、現地在住の欧米人たちだ。彼らはこの国が40年前のシンガポールに似ていると考えており、ビットコインが将来の経済成長の起爆剤になると考えている。…続きを読む
リップル、連勝中(ただし決着はついていない)
スリーストライク! しかし、SECはアウトだろうか?
米証券取引委員会(SEC)は10月19日、リップル・ラボ(Ripple Labs)のブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse )CEOとクリスチャン・ラーセン(Christian Larsen)会長に対する訴えを取り下げた。エックス・アール・ピー(XRP)と密接な関係にあるリップルにとって、SECとの数年にわたる法廷闘争における直近で3度目の勝利だ。…続きを読む
暗号資産市場を揺るがす経済政策と地政学的不透明感──ビットコイン、セーフヘイブン資産となるには
進化を続ける暗号資産(仮想通貨)市場にとって、2023年は手ごわい挑戦の年となっている。中央銀行が急激な利上げでインフレ圧力に対応し、地政学的緊張が不透明感の影を落とすなか、暗号資産は岐路に立たされている。
本稿では、暗号資産市場を揺るがす重要な要因、すなわち金融引き締め政策、米ドルの復活、そして長引くインフレ懸念について掘り下げる。また、世界の金融と安定という文脈における暗号資産、特にビットコインの進化する役割についても考察する。…続きを読む
暗号資産を嫌っていたワールドコインのテクノロジー責任者【インタビュー】
ワールドコインを開発しているTools for Humanityの製品・エンジニアリング・デザイン責任者ティアゴ・サダ(Tiago Sada)氏は、当初は暗号資産分野に参加することに懐疑的であり、業界のプロジェクトの多くは詐欺であると今でも信じていると語った。
しかし、彼をブロックチェーンに引き込んだのはイーサリアムだった。イーサリアムについてサダ氏は「以前はデジタル化できなかったものをデジタル化できるようになった」と語る。彼は今、Proof of Personhoodでアイデンティティと分散化の重要性を伝道する使命を担っている。…続きを読む
暗号資産の足かせは? 規制当局のみならず創業者たち
ブロックチェーンと暗号資産(仮想通貨)をめぐる過去数年間の一般的なストーリーは、規制が業界にとって最大のリスクというものだった。だが、それは誤りだ。
過去2年間で学んだことがあるとすれば、規制当局はそれぞれのペースで規則や規制を整えているのであり、私たちはWeb3テクノロジーについて、世界的な啓蒙やロビー活動を続けていかなければならない。
しかし、業界として我々はまた、誰もが認識しているが見ないふりをしている重要な問題に対処する必要がある。それは、創業者リスクだ。当然のこととして受け入れてはならない。…続きを読む
世代交代で生まれ変わるポリゴン(MATIC)──相場の春に向けて著しい成長を遂げることはできるのか:マネックスクリプトバンク格付け評価 注目ニュース
2023年10月4日、ポリゴンの共同創業者であるJaynti Kanari氏がポリゴンでの日常的な業務から離脱し、新しい事業を始めることをX(旧Twitter)上で発表した。同氏が2017年にポリゴン(旧MATIC)を創設してから、この6年間で時価総額は約52億ドルにまで成長している(2023年10月11日現在)。…続きを読む
ステーブルコイン規制をリードする日本──米CoinDesk記者が見る現状と大きな課題
主要国の多くはまだ、ステーブルコイン規制を整備していない。例外は日本。この分野で先駆的なポジションを占めている。
日本では6月、ステーブルコインについて定めた改正資金決済法が施行された。これは重要な事例だ。なぜなら、ステーブルコイン規制が実際に可能であることを示しているからだ。これは当然のことに思えるが、実はそうではない。
例えばアメリカでは、議会がまだこの問題で争っており、ステーブルコイン規制が法律として成立した例はない。EU(欧州連合)では2024年からステーブルコイン規制がスタートするが、グレーゾーンが残っている。…続きを読む
暗号資産、最も暗い時期と前途に広がる明るい未来
おそらく皆さんは気づいていないかもしれないが、暗号資産(仮想通貨)は、真っ当な伝統的金融(TradFi)界では笑いものになっている。
私たちは、パーティーで人気を集めるスマートで新興のリッチな若者から、隅っこで身を潜めているピエロになってしまい、個人的な衛生状態も疑われている。
現在進行中のサム・バンクマン-フリード氏の刑事裁判は、このストーリーを強め、ピエロとしての一面を前面に押し出している。しかし、我々が肝に銘じるべきことは「夜明け前が最も暗い」ということだ。…続きを読む
成熟した大人の振る舞いを見せなかったDCGとジェネシスの責任
SBFが率いた取引所とトレーディング事業における不正な取引は、ある程度までほぼ許すことができる。結局のところ、FTXとアラメダ・リサーチ(Alameda Research)は、SBFと長年の緊密な関係の友人たちによって運営されていた。彼らは皆、金融の経験が浅く、世界をより良い場所にしたいという純粋な功利主義的願望に導かれていたようだ。…続きを読む
なぜ日本の⼤手企業が今Web3に参⼊するのか?──HashPortとBCGがセミナー開催【イベントレポート】
ステーブルコインやウォレットへの大手企業、金融機関の参入が相次ぐなど、日本ではWeb3ビジネスの急速な拡大に向けての環境が整いつつある。2023年も残りあとわずか、2025年の「日本国際博覧会(大阪・関西万博)」開幕まであと1年半となるなか、ともに大阪・関西万博の協賛企業であり、Web3分野のデータを活用したビジネスモデル検討に関して協業したHashPortとボストン コンサルティング グループ(BCG)は「なぜ日本の⼤手企業が今Web3に参⼊するのか? 海外と⽇本の事例から考える⼤企業の商機」と題したセミナーを開催した。CoinDesk JAPANはメディアパートナーを務めた。…続きを読む
|編集:CoinDesk JAPAN編集部