暗号資産ファンドへの6週間の流入額が7億6700万ドル、2021年の強気相場以来最高

投資家が市場に続々と流入しており、暗号資産ファンドへの資金流入は2021年の強気市場以来で最高となった。

暗号資産運用会社コインシェアーズ(CoinShares)の6日のレポートによると、暗号資産を保有する投資ファンドは先週、2億6100万ドル(約391億5000万円、1ドル150円換算)の純流入を記録。6週連続でプラスの流入となり、合計では7億6700万ドルが流入した。

コインシェアーズのリサーチ責任者であるジェームズ・バターフィル(James Butterfill)氏は、「今回の流入額は2023年7月の流入額に匹敵し、2021年12月の強気相場終了以来で最大となった」と指摘した。

この資産クラスでは依然としてビットコイン(BTC)ファンドの存在が大きく、流入の大部分を占めている。先週は約2億2900万ドル、今年に入ってからの総額では8億4200万ドルの流入があった。バターフィル氏は、アメリカでビットコイン現物ETFが承認される可能性が高まっていることと、マクロ経済データが軟調であることによって支えられている可能性が高いと説明した。

イーサリアム(ETH)のファンドは2022年8月以来で最大となる1750万ドルの流入を記録したが、これは投資家が今年これまでの純流出に耐えてイーサリアムに投資しつつある兆候と考えられる。

ソラナ(SOL)の価格が14カ月ぶりの高値に達したため、ソラナのファンドには先週1100万ドルの流入があった。一方、チェーンリンク(LINK)のファンドには200万ドルが流入した。

市場参加者は、機関投資家の需要を示すものとして暗号資産ファンドの資金の流れをチェックしている。最近の流入の伸びは、サム・バンクマン-フリード(Sam Bankman-Fried)氏の取引所FTXなどの注目を集めた破綻から始まった厳しい弱気相場を経て、暗号資産への需要が高まっていることを示している。

|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinShares
|原文:Crypto Funds See $767M Six-Week Inflow, Best Since 2021 Bull Market: CoinShares