XRPのETF申請フェイクニュースで市場が冷え込み──ソラナ、アバランチ等が8%〜12%下落

アルトコインの急激な下落に牽引され、13日の暗号資産市場は全体的に下落。世界最大の資産運用会社ブラックロック(BlackRock)がエックス・アール・ピー(XRP)のETF(上場投資信託)ローンチに向けて行動を始めたとのニュースがフェイクと判明したことを受けて、午後遅くに下落のスピードが加速した。

フェイクニュースを公式が否定

「iShares XRP Trust」という名称のデラウェア州法人登記文書が公開されたことを発端として、XRPは一時的に10%もの急騰を見せた。この文書は、ブラックロックがビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の現物ETF(上場投資信託)の正式申請前に提出した文書と類似していた。

ブラックロックの広報担当者が申請への関与を否定した後、XRPは上昇分を帳消しにし、現在過去24時間で1.8%下落している。

フェイクニュースで下落が加速

既に低調だった暗号資産市場は、フェイクニュースによって下落が加速した。1カ月で価格が2倍以上上昇し、アルトコイン上昇を主導していたソラナ(SOL)は、過去24時間で8%下落した。チェーンリンク(LINK)とアバランチ(AVAX)はそれぞれ10%、13%超下落した。カルダノ(ADA)、ポルカドット(DOT)、ドージコイン(DOGE)はそれぞれ5~7%下落した。

ビットコインも当日安値まで下落。現在は日次で約2%下落し、約3万6500ドル(約547万5000円、1ドル150円換算)となっている。上昇していたイーサリアムは24時間前の水準まで反落したが、重要な2000ドルの水準は上回っている。

暗号資産市場全体のパフォーマンスを示すCoinDesk Market Index(CMI)は2%以上下落した。

市場の過熱が指摘されていた

JPモルガン(JPMorgan)のアナリストらは先週、デジタル資産分野に新たな資金が参入する可能性について投資家が過度に楽観的になりつつあるため、主にビットコイン現物ETFへの熱狂が促した暗号資産上昇は「行き過ぎ」ているように見えるとレポートで警告していた。

IntoTheBlockのリサーチ責任者ルーカス・アウトミュロ(Lucas Outumuro)氏は先週10日のレポートで、市場は短期的には過熱の兆候を示しているが、オンチェーンの活発な活動によって暗号資産の冬が終わったことが示唆されていると述べた。

|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Solana, Avalanche, Chainlink Tumble 8%-12% as Crypto Rally Cools Amid Fake BlackRock XRP Trust Filing