韓国は2024年第4四半期に国民10万人が参加する中央銀行デジタル通貨(CBDC)の試験運用を開始する。
23日のプレスリリースによると、この試験運用プログラムは韓国銀行(BOK)と金融規制当局である金融サービス委員会(FSC)と金融監督院(FSS)が共同で実施する。
このプログラムにより、韓国の人口の約0.2%に当たる10万人が、商業銀行がCBDCとして発行したトークンを使って商品を購入できるようになる。利用は商品の購入に限定され、送金などその他の用途には利用できない。
7月の報道によると、試験運用が行われる可能性が高い場所は済州島、釜山、仁川だという。
CBDCが、保育用のバウチャーや新型コロナウイルス感染症パンデミック中の支払いなど、政府が発行する既存の補助金システムの問題に対する解決策になり得ると韓国銀行は考えている。韓国銀行は、既存のシステムの問題点には、高額な取引手数料や決済の遅さ、詐欺の懸念などがあると指摘した。
先進国の中央銀行の大多数は近年、現金が使用される頻度が減り、消費者がデジタル決済方法を好むようになったことに対処する手段としてCBDCの開発を模索している。
中国のデジタル人民元の開発が最も進んでいるが、韓国は2021年12月に模擬環境でCBDCの発行・配布などのテスト機能を完了し、二番手に位置している。
|翻訳・編集:林理南
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|原文:South Korea to Pilot CBDC With 100K Citizens in 2024