欧州連合(EU)の議員たちは、他国への技術的依存を減らし、EUのビジネスを支援するためにEU27カ国がメタバース形成の主導権を握ることを望んでいる。
この呼びかけは、欧州議会の域内市場・消費者保護委員会による、仮想世界の機会、リスク、政策的意味合いに関する報告書の一部だ。メタバース(Metaverse)とは未来のインターネットを形成する仮想世界の集合体であり、共有され、双方向的で、没入できるデジタル環境を指す。委員会は11月28日、賛成31票、反対2票で報告書を採択した。
同委員会の活動は、7月に発表された欧州委員会のメタバースに関する計画に続くものだ。EUの執行機関は、仮想世界をカバーする法律は提案しなかったが、メタバースの監督には新しい基準とグローバルなガバナンスが必要だと述べている。欧州委員会のWeb4とメタバースに関する戦略は、バーチャルワールドを「3Dと拡張現実(XR)技術に基づく永続的な没入型環境」と定義している。
委員会の報告書は、これまでのところ、メタバース・プロジェクトは「必要な資源と資金力を持つEU域外に拠点を置く数社」によって開発されてきたと指摘し、今後はEUが主導的な役割を果たすよう求めている。
「ヨーロッパは次のデジタル革命に遅れをとるわけにはいかないし、過去の過ちを繰り返すこともできない」と議会を通じてこの取り組みを先導したパブロ・アリアス・エチェベリア(Pablo Arias Echeverría)氏は述べている。「仮想世界の発展とともにWeb4.0に踏み出すにあたり、EUの強力なデジタルルール、指導原則、価値観に根ざした基盤を築かなければならない。欧州は、市民をデジタルの未来の中心に据えて、この移行をリードしていかなければならない!」。
議員らは「欧州のビジネスを強化するために公平な競争条件を育成し」、他国を巻き込む適切な政策枠組みを構築するよう求めている。
また、報告書は「メンタルヘルス、データ保護、消費者保護、サイバー暴力に関連するリスクに対処する必要がある」としている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
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|原文:EU Lawmakers Call to Reduce Tech Dependency on Other Countries With Metaverse Strategy