ビットコイン(BTC)は機関投資家の需要期待に支えられ、一時、2022年5月以来となる3万8800ドルまで上昇し、数カ月にわたる力強い上昇トレンドを継続した。
ビットコインは世界の株式市場の上昇を反映し、過去24時間に3%近く上昇した。アメリカの株価指数S&P500とダウ平均の先物は市場前取引で0.17%上昇し、ヨーロッパの株価指数のストックス欧州600指数も12月1日の取引開始以来0.52%上昇した。
アメリカで計画されているスポット上場投資信託(ETF)をめぐる熱狂が過熱し、オンチェーンでの動きから、かなりの量の資産がコールドウォレットに移されたことがうかがえ、需要と差し迫った売り圧力の欠如を示している。
ビットコインの強さは暗号資産(仮想通貨)全体の時価総額の上昇を後押しし、11月30日には1兆5000億ドル(約225兆円、1ドル=150円換算)の大台を超え、10月に入ってから4000億ドル(約60兆円)増加した。
また、人工知能(AI)、レイヤー1ブロックチェーン、ゲームにおける強力なシナリオが大型トークンの成長を後押しし、ソラナ(SOL)とアバランチ(AVAX)の価格は過去2カ月で2倍以上に上昇した。
一方、一部の市場ウォッチャーは、ビットコインは12月に入ると成長が鈍化する可能性があると述べている。
FxProのシニア・マーケットアナリストのアレックス・カプチケヴィッチ(Alex Kuptsikevich)氏は電子メールで「季節性という点では、12月は1年のうちで比較的中立的な月とされ、過去12年間では半数がプラスとなっている。平均上昇率は30.8%、平均下落率は12.8%だ」と述べている。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Rises to $38.8K for the First Time Since May 2022