ビットコイン(BTC)は12月11日に大きく下落し、先週のオプション市場が示した警戒感を実証した。
4万2000ドルへの4%の下落は、過熱していた永久先物市場を冷やし、年末に向けて着実に上昇する道が開けた。
永久先物とは、価格をインデックス価格に結び付けるのに役立つ資金調達率メカニズムを備えた、期限のない先物のこと。資金調達率(ファンディング・レート)とは、ロング(買い)とショート(売り)のホルダー間で定期的に支払われる資産のことで、取引所が8時間ごとに計算し、徴収する。資金調達率がプラスの場合、永久先物はスポット価格に対してプレミアムで取引されていることを意味する。マイナスの場合は、その逆を意味する。
一般的に0.10%を超える高い資金調達率は、過剰な強気レバレッジまたはロングポジションの過密を表すと考えられている。
Velo Dataによると、ビットコイン、イーサリアム(ETH)、その他の主要暗号資産(仮想通貨)の資金調達率は、先週後半に一貫して0.15%の大台に乗り、レバレッジ市場の過熱を示唆していた。
アジア時間序盤の市場全体の値下がりによって状況は正常化し、ほとんどのコインの資金調達率は0.1%以下の健全な領域にとどまっている。
これは、レバレッジを効かせすぎたトレーダーが市場から退場したことを示している。資金調達率やレバレッジに関連するコストは、勢いが止まると負担となり、レバレッジをかけすぎたトレーダーは退場を余儀なくされ、小規模な強気・弱気の波乱を引き起こす。
想定建玉の市場全体の減少、つまりオープンな先物契約にロックされたドル価値は、同じことを示唆している。記事時点で、ステラルーメン(XLM)、ユニスワップ(UNI)、チェーンリンク(LINK)、モネロ(XMR)の建玉は過去24時間に2桁の減少を示した。
ビットコインとイーサリアムの建玉はそれぞれ1.3%、6.7%減少した。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Velo Data
|原文:Bitcoin’s 4% Drop Cools Overheated Funding Rates, Data Show