取引高で世界最大の暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)は、スポット(現物)市場のシェアがこの1年で徐々に低下している。
CCDataが提供したデータによると、バイナンスの12月現時点のシェアは30.1%、年初は55%だった。2023年1月から9月にかけて、同取引所の月間取引高は4740億ドルから1140億ドルへと70%以上減少。だがシェアは低下しているものの、9月以降、月間取引高は増加しているとCCDataは指摘している。
バイナンスと創業者兼CEO(当時)のチャンポン・ジャオ氏は11月、司法省に43億ドルの和解金を支払うことに合意した。同様に米商品先物取引委員会(CFTC)にも和解金を支払う。さらにジャオ氏はCEOを退任した。
シェア低下にもかかわらず、バイナンスは依然として大差をつけて世界最大の暗号資産取引所の地位を維持している。CCDataによると、バイナンスの30%に次ぐ2位はセーシェルに拠点を置くOKXで、シェアは年初の約4%から12月現時点には8%に拡大している。
こうした動向は、スポット取引とデリバティブ取引を合計しても同様で、バイナンスの合計の市場シェアは60%から42%に低下したのに対し、OKXは9%から21%に拡大している。
|翻訳・編集:CoinDesk JAPAN編集部
|画像:CoinDesk/CCData