FRBの利下げ示唆でビットコインは4万3000ドル超に反発──アルトコインと暗号資産関連株は急騰

ビットコイン(BTC)は13日、FRB(米連邦準備制度理事会)が来年の利下げを示唆したことを受けて11日のフラッシュクラッシュ以来初めて4万3000ドル(約602万円、1ドル140円換算)を超えるまで反発。暗号資産(仮想通貨)市場とデジタル資産に特化した企業の株価もそれに伴って上昇した。

2024年末の金利予想を引き下げ

FRBは13日、12月の連邦公開市場委員会(FOMC)会合を終えてフェデラルファンド金利を5.25~5.5%に据え置いたが、同金利が2024年末までに4.6%に引き下げられると予想しており、25ベーシスポイントの引き下げが3回程度行われることを示唆している。

FRBのハト派の見通しを受けて債券利回りと米ドルインデックスが大幅に低下し、株式や暗号資産を含むリスク資産の幅広い上昇を後押しした。

ビットコインはアメリカ時間午後に4万3000ドルを超え、この日に4万1000ドル未満から5%近く上昇したことになる。

アルトコインが急騰

主要暗号資産の中でアバランチ(AVAX)、カルダノ(ADA)、インジェクティブ(INJ)は10%近い上昇を記録。CoinDesk Smart Contract Platform Index(SMT)はCoinDeskのセクター別パフォーマンスで最も良好だった。

CoinDesk Market Indexのセクター別パフォーマンス(CoinDesk)

暗号資産市場全体のパフォーマンスを示すCoinDesk Market Index(CMI)は過去24時間で3.8%上昇した。

暗号資産関連株も急騰。暗号資産取引所コインベース(Coinbase)は8%近く、マイケル・セイラー(Michael Saylor)氏のマイクロストラテジー(MicroStrategy)は5%上昇した。

アメリカで上場しているビットコインマイニング企業のマラソン・デジタル(Marathon Digital)、ライオット・プラットフォームズ(Riot Platforms)、クリーンスパーク(CleanSpark)は、この日に8%〜16%上昇した。

暗号資産取引所ビットフィネックス(Bitfinex)のアナリストらは12日、「歴史的に、金利の据え置きや引き下げは、可処分所得の増加やさまざまな資産クラスへの投資拡大の可能性を示唆するため、投資家に楽観的な見方をもたらす傾向がある」とし、「この影響は従来の市場に限定されず、暗号資産などの新しい資産にも及ぶ」と指摘していた。

|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Bounces Over $43K, Altcoins, Crypto Stocks Burst Higher as Fed Projects Rate Cuts Next Year