韓国銀行総裁、CBDC導入の「緊急性」に言及

韓国銀行の李昌ヨン総裁は15日、テザー(USDT)やUSDコイン(USDC)などのステーブルコインの成長は、その名前にもかかわらず安定性に欠けることが多いため、各国中央銀行にとって課題となっていると表明した。聯合ニュースが報じた。

李総裁は、「これは、リテールかホールセールかを問わず、中央銀行が中央銀行デジタル通貨(CBDC)の導入を検討する緊急性を浮き彫りにしている」とし、「それらが広く普及すれば、中央銀行のお金の役割が低下し、金融政策の有効性が損なわれる可能性がある」と指摘した。

今週は、ドルやユーロなどの法定通貨に価値が連動する暗号資産であるステーブルコインのペッグ維持能力に注目が集まっている。格付け会社S&Pは13日、その特徴を正確に評価するシステムを導入し、時価総額で最大のステーブルコインであるテザーを5段階評価で下から2番目に格付けした。評価が行われた8つの暗号資産はいずれも最高評価を獲得できなかった。

李総裁はまた、韓国銀行がホールセールCBDC試験に取り組んでおり、現実資産(RWA)トークン化での利用を検討していると明らかにした。同銀行はすでに、来年10万人が参加するリテールの試験スキームを計画していると発表している。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Bank of Korea
|原文:Bank of Korea Governor Sees CBDC Introduction as Case for ‘Urgency:’ Report