米証券取引委員会(SEC)は、ビットコインETF(上場投資信託)の申請をまだ承認していないことを確認した。X(旧Twitter)アカウントは一時的に承認を発表していたが、これは虚偽であったようだ。
広報担当者はCoinDeskに対し、「SECのX(Twitter)アカウント@SECGovが侵害された」とし、「ビットコインETFに関する不正なツイートはSECやそのスタッフによって行われたものではない」と説明した。
SECのゲーリー・ゲンスラー(Gary Gensler)委員長は自身のXアカウントで、ETFは認可されていないとし、「SECは現物ビットコインETP(上場取引型金融商品)の上場と取引を承認していない」と述べた。
SECは10日にビットコイン現物ETF申請を承認すると広く予想されている。SECの広報担当者は先週CoinDeskに対し、ビットコインETFの承認はSECのEDGARデータベースに掲載されるだろうと述べた。つまり、Xは決定を伝える手段ではない。
「委員会の19b-4命令はすべて我々のウェブサイトに掲載され、その後連邦官報に掲載される」と広報担当者は説明した。
不正利用された@SECgovのXアカウントは、「本日、SECは#Bitcoin ETFに対し、すべての登録国内取引所での上場を承認した。承認されたビットコインETFは、継続的な投資家保護を確保するために継続的な監視とコンプライアンス措置の対象になる」とツイートしていた。
そこにはゲンスラー委員長の発言の引用を装った画像が含まれていた。同アカウントは「$BTC」とだけ書かれた2番目のツイートも投稿したが、この投稿はすぐに削除された。
ビットコイン(BTC)はXの投稿直後に4万8000ドル(約696万円、1ドル145円換算)近くまで急騰したが、その後ニュースが虚偽であることが判明すると6%近く急落して4万5100ドルとなった。
コイングラス(CoinGlass)のデータによると、不安定な値動きをしていたこの期間に、レバレッジを利用したデリバティブ取引のポジションが1時間に5000万ドル以上解消された。
|翻訳・編集:林理南
|画像:Nikhilesh De/CoinDesk
|原文:SEC Has Not Approved Bitcoin ETFs, but Its Hacked X Account Briefly Said Otherwise