ビットコイン、4万1000ドルを下回る──ETFの「ニュースで売る」派が勝者

ビットコイン(BTC)価格は18日にさらに4.5%下落し、1カ月ぶりの安値となる4万800ドル(約612万円、1ドル150円換算)まで下落した。今回の下落は、時価総額の大きい暗号資産20種類のパフォーマンスを示すCoinDesk 20 Indexとほぼ一致しており、この指数は現在過去24時間で4.6%下落している。

アメリカで新たに承認されたビットコイン現物ETFが1月11日に取引を開始して以来、ビットコインの価格は非常に短い時間で急騰したものの、その後現在までに約13%下落している。

ビットコインETFでの純増は2万8000BTC

17日の時点で更新されたデータを見ると、新しく現物ETFを発行した会社は取引開始から1週間で6万8000BTC以上を追加した。しかし、グレイスケール(Grayscale)のGBTCは約4万BTCを削減したため、ビットコインETFが保有する量の純増は約2万8000BTCとなった。

K33 Researchのアナリストであるヴェトル・ルンデ(Vetle Lunde)氏は、米規制当局の承認のずっと前から世界各地ですでに多くの現物ビットコイン商品が取引されていたと指摘した。実際、現在世界の上場取引型金融商品(ETP)で86万4000BTC以上が保有されており、これまでのところアメリカのビットコインETFでのビットコイン増加は大局的に考えると比較的小規模だという。

ルンデ氏はさらに、GBTCで行われている売却に加え、投資家が利益確定を行ったり割安なアメリカのETFに資金を投じたりするようになったために過去1週間でカナダと欧州のETPから多額の流出が発生したと指摘した。

先物からの流出でビットコインに圧力

また、最近運用資産が20億ドル(約3000億円)を超えたプロシェアーズ・ビットコイン・ストラテジーETF(ProShares Bitcoin Strategy ETF:BITO)の存在もある。ルンデ氏によると、先物ベースのBITOはビットコインを保有していないものの、CMEグループの取引所におけるビットコイン契約建玉の36%を占めているという。さらに、先物ベースのビットコインETFの合計はCMEのビットコイン建玉全体の48%を占めると説明した。

ルンデ氏は、BITOや他の先物ベースのファンドでは流出が見られるため、先物市場でのロングポジションを解消(売却)する必要があり、ビットコイン価格にさらなる圧力がかかる可能性があると指摘した。

|翻訳・編集:林理南
|画像:Chris Liverani/Unsplash
|原文:Bitcoin Plunges Below $41K as ‘Sell the Bitcoin ETF News’ Wins the Day