仮想通貨取引所フォビ(Huobi)はアルゼンチンに進出する。同国ではインフレで悪名高いペソに対する防衛手段として仮想通貨の普及が進んでいる。
同社は2019年9月17日(現地時間)の声明において、アルゼンチンペソで幅広い仮想通貨の購入を可能にする取引所フォビ・アルゼンチン(Huobi Argentina)のローンチを発表した。
フォビはまた10月に、クレジットカード、電信送金、さらに決済アプリ「メルカドパゴ(Mercadopago)」を含むアルゼンチンで一般的に用いられる他の支払い方法によって仮想通貨が購入できる同取引所向けの法定通貨ゲートウェイをオープンする予定。
アルゼンチンにおける仮想通貨の需要は、同国の仮想通貨テクノロジーに対する開かれた姿勢と、ペソの切り下げによるリスクを緩和するための代替策を見つける必要性によって牽引されているとフォビは述べた。
市場データを提供するスタティスタ(Statista)のレポートによると、仮想通貨の普及率においてアルゼンチンは16%と、世界で第4位に位置している。同レポートは、パーセントで言えば、ラテンアメリカには他のどの地域よりも多くの仮想通貨ユーザーがいることを指摘している。
「最近課された通貨管理や、はびこるインフレを含め、アルゼンチンの変動しやすい経済状況は仮想通貨の普及にぴったりの環境を生み出している」とフォビは述べた。
アルゼンチンは先日、ペソ市場を安定させるために通貨管理を実施し、国民の外貨購入を制限した。
「仮想通貨関連の商品とサービスの需要の高まりによってアルゼンチンはフォビにとって、仮想通貨とブロックチェーンを市場に広めるためにより大規模なプロジェクトを進めていくための完璧な入り口となる」とフォビ・クラウド(Huobi Clous)のシニアビジネスディレクター、デビッド・チェン(David Chen)氏は語った。
翻訳:山口晶子
編集:増田隆幸
写真:Huobi image via Shutterstock
原文:Huobi Expands Crypto Exchange to Argentina Amid Peso Devaluation