SBIホールディングスと、ブロックチェーン業界で世界最大級の投資企業アニモカブランズなどが共同運営する投資ファンドが、Web3業界を悩まし続ける詐欺やハッキングに対応するサービスの開発を進める「KEKKAI」への出資を行った。
KEKKAIは1月23日、SBIとアニモカ、Gumi、前澤友作氏が立ち上げたMZ Cryptosが共同で運営する「デシマファンド（Decima Fund）」など14の投資家が、同社が行った2.3億円のシードラウンドに参画したと発表した。「Bixin Ventures」や「Sora Ventures」「Plug and Play」も今回の調達ラウンドに加わった。
KEKKAIは調達した資金をプロダクトのアップデート、マーケティング施策の実施、事業者向けセキュリティサービスの事業拡大、採用強化に充てる方針だ。
暗号資産などのデジタル資産を扱う企業はこれまで、ブラックハッカーと呼ばれる悪意のあるハッカーによる攻撃や詐欺、資金搾取の脅威に直面してきた。ある最新の調査によると2023年、暗号資産ユーザーは20億ドル（約2960億円、1ドル148円換算）を失ったという。
ブロックチェーン上で取引・流通するデジタル資産市場が今後さらに拡大していくうえで、ハッキングや詐欺に対応する次世代のセキュリティ開発は必要不可欠だ。
KEKKAIは2023年設立のWeb3セキュリティ企業。「誰もが安心できるWeb3を」をビジョンに掲げ、PC専用Web3セキュリティツール「KEKKAI Plugin」や、今回の資金調達と同時にリリースした新製品であるWeb3セキュリティ標準搭載ブラウザアプリ「KEKKAI Mobile」など、個人・法人の双方に向けたサービスを提供している。
Decimaファンドはリリースで「KEKKAIはこの領域に対する的確かつ実用的なソリューションを提供し、これまでのトラクションも十分信頼に足るものです。特にチームには非常に期待しており、彼らが日本とアジアのマーケットで事業拡大する際にバリューアップサービスを提供できることを楽しみにしています」と述べている。
｜文・編集：CoinDesk JAPAN編集部
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※編集部より：タイトル、本文を修正して、更新しました。
