フィナンシャル・タイムズ(Financial Times:FT)が1月30日に報じたところによると、暗号資産(仮想通貨)取引所バイナンス(Binance)は、大口トレーダーが資産を独立した銀行で保管することを認めた。
これまでは、取引所あるいはカストディ・パートナーであるCeffuで資産を保有する必要があった。現在は、スイスの銀行であるSygnumやFlowBankのような暗号資産にフレンドリーな金融機関を利用することもできる。
この動きは、バイナンスが2023年11月に43億ドル(約6450億円、1ドル=150円換算)の罰金を科せられ、その1年前にはライバル取引所のFTXが破綻したことで懸念が高まったアメリカでの規制問題に対するユーザーの不安を反映しているのかもしれない。
「バイナンスに預けるよりも、スイスの銀行に預けた方がずっといい」という暗号資産運用会社のトップのコメントをFTは引用している。
FTによると、バイナンスは2年近く前から顧客とカストディアンとの三者間協定を模索していたと述べているが、銀行名についてはコメントを避けていたという。
「カウンターパーティ・リスクは業界の懸念事項であり、バイナンスに限ったことではない」とバイナンスは付け加えた。
バイナンスは米CoinDeskの追加のコメント要求にすぐには応じていない。
|翻訳:CoinDesk JAPAN
|編集:井上俊彦
|画像:Danny Nelson/CoinDesk
|原文:Binance Now Allows Larger Traders to Keep Their Assets Elsewhere: FT