ビットコイン、5万4000ドルを突破──暗号資産上昇再開で5万8000ドルに向かう可能性
  • ビットコインは26日に5万4000ドルを突破し、2月中旬以来上値を抑えてきた重要なレジスタンスラインを突破した。
  • ソラナ、ポリゴン、コスモスがアルトコインの上昇を主導。暗号資産株のコインベース、マイクロストラテジー、マラソン・デジタル、ライオット・プラットフォームズは2桁の上昇を記録した。
  • スイスブロックによると、ビットコインの次の短期目標は5万7000~5万8000ドルだという。

ビットコイン(BTC)は26日に5万4000ドル(約810万円、1ドル150円換算)を突破し、2021年11月以来の高値に急騰。暗号資産市場で突然上昇が再開する中、最近の横ばいのレンジを超えた。

CoinDeskのデータによると、ビットコインは米取引時間午前半ばに、過去2週間に上昇を抑えていた主要なレジスタンスラインである5万3000ドルを突破。午後までに急速に5万5000ドル手前まで上昇し、その後わずかに値を戻した。本記事執筆時点では、ビットコインは過去24時間で5%近く上昇した水準である5万4400ドルで推移しており、取引高上位の暗号資産のパフォーマンスを示すCoinDesk 20の4%上昇を上回っている。CoinDesk 20は初めて2000台に乗った。

イーサリアム(ETH)も4%近く上昇し、22カ月ぶりの高値となる3200ドル(約48万円)を記録した。

ソラナ(SOL)、ポリゴン(MATIC)、コスモス(ATOM)は5~7%上昇し、CoinDesk 20を構成する主要暗号資産の中で上昇を主導した。

暗号資産の上昇により、デジタル資産に関連する株式銘柄も上昇した。米暗号資産取引大手コインベース(Coinbase)とマイケル・セイラー(Michael Saylor)氏率いるマイクロストラテジー(MicroStrategy)の株価はいずれもこの日17%上昇した。大手ビットコインマイニング企業のマラソン・デジタル(Marathon Digital)とライオット・プラットフォームズ(Riot Platforms)は、それぞれ22%と15%の上昇を記録した。

ビットコイン目標は5万8000ドル

一部の市場ウォッチャーは、ビットコインが失速したため4万8000ドルまでの調整が起きる可能性があると予想していた。しかし、26日の反発によって、記録的な高値を付けるに至った直近の歴史的に重要なレジスタンスレベルの一つをしっかりと突破した。

暗号資産分析会社スイスブロック(Swissblock)は26日のテレグラムでの市場分析で、「ビットコインはついに2月15日以来続いてきたレンジを抜けつつあるようだ」とし、「勢いは力強くなっている。すべての帆が立っている」と述べた。

スイスブロックのアナリストらは、ビットコインの次の目標価格は5万7000~5万8000ドルの範囲で、その後は最高値更新も視野に入っていると指摘した。

この動きは、他の取引所と比べてコインベースでビットコイン価格のプレミアムが上昇していることとも相まって、アメリカの投資家からの需要があることを示している。

トレーディングビュー(TradingView)のデータによると、アメリカのビットコイン現物ETF(上場投資信託)でも取引への関心が高くなっており、世界最大の資産運用会社ブラックロック(BlackRock)のIBITは発売以来最大の一日当たりの取引高を記録した。しかし、ETFの取引高は必ずしも資金流入につながるわけではないとNYDIGのレポートは指摘している。

|翻訳・編集:林理南
|画像:CoinDesk
|原文:Bitcoin Tops $54K, May Run Towards $58K as Crypto Rally Resumes